2022.01.17
# マーケット

IMFの警告…2022年、狙われる新興国「BEAST」とはいったい何か?

米利上げで「より不透明」になる新興国
唐鎌 大輔 プロフィール

脆弱な新興国群「BEAST」

IMFのメインシナリオはあくまで軟着陸である。

年後半にかけて供給制約が緩むことに加え、各国で拡張財政の巻き戻しが需要を抑制する展開も予想されるため、インフレ率は減速が既定路線として見込まれている。

 

確かにFRBの利上げは調達コストを押し上げるが、あくまで「市場との対話」で形成されたコンセンサスを逸脱しない程度であれば、新興国の混乱も限定されるというのが「歴史(history)」だとIMFは論じている。

米金利上昇に伴って新興国通貨が売られることは免れないとしても、通貨安による競争力改善と好調な外需も相まって景気減速は和らぐとIMFは指摘する。

しかし、リスクにも言及がある。結局のところ、インフレの先行きは供給制約や感染状況の先行きに依存しているという意味で不透明である。

図表2

現状では一応上手く進んでいる「市場との対話」に沿って年3~4回の利上げで済めばショックは限定されるだろう。

しかし、よりハイペースでの利上げが必要になればその限りではない。米金利上昇やこれに伴うドル高が新興国からの資本流出と安定した関係にあることは図を用いても強調されている(図表2)。

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