まだまだ続く「バターブーム」…その裏で日本人に起こった「変化」の正体
150年前には考えられない変わらず大人気のバタースイーツ
バタースイーツが流行している。赤城乳業が2021年2月に期間限定で販売した「かじるバターアイス」は、バターをそのままかじったようなコクと味わいがSNSで大きな話題を呼び、約1週間で完売した。人気ぶりを受け、9月に再販している。

クッキーやビスケットの間にバタークリームを挟んだバターサンドも、流行中。バターサンドといえば、六花亭のマルセイバターサンド、小川軒のレイズン・ウィッチが知られているが、流行に火をつけたのは新ブランドで、その代表的な存在が2017年に東京駅で開業したバターサンド専門店、「PRESS BUTTER SAND」のプレスバターサンドだ。
2021年にはディーン&デルーカも、人気パティシエの大山恵介さんが考案したバターサンドを発売している。大山シェフといえば、2021年7月に渋谷の東急フードショーで開業した、バタースイーツブランド「レリボ」をプロデュースしている。
『Hanako』2020年3月号のスイーツ特集でも、バタースイーツに焦点を当てるページを設け、バターサンド、バターを効かせたスプレッド、バタークッキーなどバターの香りが濃厚なスイーツを紹介していた。
しばしば流行の火付け役になる『マツコの知らない世界』(TBS系)でバターを特集したのは、2018年5月22日だった。
なぜバターはトレンド化したのか?
なぜ今、バタースイーツなのか。原因の一つがコロナ禍だ。在宅勤務になるなど自宅で過ごす時間が増え、おやつを買って休憩時間の楽しみにする人が多くなっている。
インスタ映えもする。バターサンドには、ピスタチオやベリーなどを混ぜ込んだカラフルなものがある。生クリームより固めで成形しやすいバタークリームで、華やかにデコレーションしたケーキも人気が高い。