北朝鮮「ミサイル発射」のウラで、各国が進めている「極超音速ミサイル」開発競争

そして、影響は日本の防衛政策にも…
半田 滋 プロフィール

ミサイル防衛システムが無駄になる可能性

極超音速ミサイルの登場によって、無力化されるおそれが強いミサイル防衛システムは、無用の長物となる可能性がある。

日本は2003年の閣議決定により、イージス護衛艦から発射する迎撃ミサイル「SM3」と地上発射型迎撃ミサイル「PAC3」を米国から導入することを決めた。ミサイル防衛対応のイージス護衛艦は現在8隻、PAC3は28台の発射機が揃う。調達にかけた防衛費は約2兆円にのぼる。

 

これまでも北朝鮮はミサイル防衛網を無力化するため、弾道ミサイルの同時発射や発射地点が掴みにくい潜水艦からの発射などを進めてきた。極超音速ミサイルは、その決定版といえる。

「だから敵基地攻撃が必要なのだ」として長射程の兵器導入を主張する向きは、北朝鮮であれ、中国であれ、攻撃する対象がどこにあるのか、リアルタイムで掌握する情報収集力がわが国には決定的に欠けていることを忘れている。

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