2022.01.14
# 中国

逆らえば消される…いま中国で起こっている「洗脳」と「監視」のすべて

北京冬季オリンピックを前にして…
週刊現代 プロフィール

その一つが、「娘炮」禁止令だ。娘炮とは「女性っぽい男性」という意味で、中性的な男性タレントが近年、若者の人気を集めてきた。

「中国政府はこうした若者文化を次々と否定しています。'21年9月にはテレビメディアを管理する当局が娘炮を『いびつな美意識』と断じ、11月にはネット上での活動も規制しました。

これらの規制の根底にあるのは、『戦争』ではないでしょうか。台湾をはじめ、国境地帯で紛争を数多く抱える中国は、まだまだ若い兵隊を欲しがっている。中国当局は若者を軟弱にする芸能人は許せないのです」(ジャーナリストの姫田小夏氏)

有名スターを恐れる習近平

中国ではタレントやネット上での影響力が強いインフルエンサーが相次いで摘発されている。

8月には人気俳優の鄭爽氏を脱税で摘発し、約50億円の罰金の支払いを命じた。11月22日に浙江省杭州の税務当局は、生中継で商品を販売する「ライブコマース」を行う朱宸慧氏と林珊珊氏の二人を個人所得税の脱税で摘発。朱氏は約12億円、林氏は約5億円の追徴課税を受けた。

 

ノンフィクション作家の譚璐美氏は、中国の芸能界への規制の強まりに対して危惧を覚える。

「表面上の狙いはネット上で過熱するファンの行動の規制ですが、共産党が警戒しているのには別の理由があります。

1000万人単位のフォロワーを抱えるインフルエンサーにはカリスマ性があります。彼らの影響力が、共産党批判の方向に向かう可能性もあるわけです。共産党はそのエネルギーを恐れている。だから、有名スターを次々と表舞台から消そうとしているのです」

排除された人物に、五輪取材で中国を訪れた日本人記者が接触しようとするとどうなるか。

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