すべてをあきめてしまった!?「N放世代」

就職は運の部分も大きいので、一概に名門大を出たから安心、地雑大を出たからダメ、とは言えません。たとえば私の姉はものすごく優秀な人で、大学でITを専攻し、卒業後は紹介で小さな企業に入りました。そこまでは順調だったものの、その会社では給料の遅延が続き、さほど働かないうちに辞めることになってしまったのです。

-AD-

一方、姉より勉強ができなかった私は地雑大に進み、日本語学科での勉強および日本でのワーキングホリデーの経験を活かして、日本で就職をしました。その後、日本で起業。結婚して子どもに恵まれ、日本で家と車も購入しました。2021年の終わりには、新たなビジネスもスタートさせています。これは韓国だからということではなく、日本も同じだと思いますが、学歴はどうあれ、結局は本人次第なのかもしれません。

今や韓国では、どこのサイトを見ても「お金がない」というグチが書き込まれています。2010年代には、自分たちが置かれた状況を自嘲する「三放世代」という言葉が流行りました。これは「恋愛・結婚・出産」の3つを放棄せざるを得ない世代、という意味です。

ところがその後、あきめる対象はさらに増加。「恋愛・結婚・出産・就職・マイホーム」の5つを放棄する「五放世代」を経て、「恋愛・結婚・出産・就職・マイホーム・夢・人間関係」を放棄する「七放世代」になり、現在はとうとう「N放世代」と言われるようになってしまいました。Nは変数で、「すべてをあきめた世代」ということになります

Netflixで配信中のパク・ボゴムとパク・ソダム共演の韓国ドラマ『青春の記録』は、N放世代の悩みや葛藤にも触れている。出典/『青春の記録』公式サイトより

ちなみに、韓国の出生率は2020年で0.84%。世界で最下位です。ソウルに関していうと、0.64%。日本は、2020年で1.34%、東京で1.13%。日本も少子化が問題になっていますが、韓国はものすごいスピードで少子化、高齢化が進み、社会問題になっています。「N放世代」的な思考は日本ではどうなのでしょうか、若い世代の意識が気になります。