朝倉未来の人気が途絶えないワケ…格闘技は「天才子役」から「リアルヤンキー」の時代へ

格闘技のイベントにおいて、選手が入場する際の映像に物語と時代性を落とし込む「煽りV」を構築した佐藤大輔。TBSのプロデューサー・演出家として、『水曜日のダウンタウン』をはじめ、『オールスター後夜祭』や『クイズ☆正解は一年後』などでテレビバラエティの拡張と更新を続ける藤井健太郎。そして、3人組ヒップホップユニット「Dos Monos」のラッパーとしてだけでなくテレビ東京の番組『蓋』を上出遼平氏と共に企画するなど、クリエイティブ領域での活動も目立つTaiTan。ジャンルを越境しながら、各界の才能とコラボレーションを仕掛ける3人が集結し、2021年を振り返る。(第3回/全3回)

TaiTan、佐藤大輔、藤井健太郎(左から)
 

2021年、クールだったコンテンツ

――ご自身が関わったもの以外で、2021年に気になった作品や出来事についても聞かせてください。

TaiTan:僕は『群像』(講談社)に掲載された上出遼平さんの「僕たちテレビは自ら死んでいくのか」ですね。これは上出さんの作ったポッドキャスト番組のあるエピソードが、会社から配信を止められたことについて書いた文章で、世間的にはテレビ東京の社員である上出さんによる告発文として受け止められています。

でも実態としては、番組のプロモーションにもなっているんですよね。この文章自体が、そのポッドキャスト番組の宣伝として機能していて、メディアの使い方として本当に上手だなって。

佐藤:彼はそこまで考えて書いたの?

TaiTan:だと勝手に思っていますよ(笑)。上出さんのバランス感覚的には、ただ告発するのが目的だったたわけじゃないと僕は予想してます。

藤井:確かにそうかも。それはすごいね。

TaiTan:あとは、ドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』からの、映画の主人公である小川淳也さんが現実の選挙で当選するまでの流れ。ドキュメンタリーとはいえ、作品が現実の世界を動かすっていうところに圧倒されました。からの、続編発表のやり方もクールでした。

佐藤:あの映画、小川さんの政治活動を17年間も追い続けたんだよね。まずその根気に頭が下がる。

TaiTan:テレビ番組だと、フジテレビの深夜に放送された『ここにタイトルを入力』は注目して見てました。

藤井:あれは入社2年目の若い人が企画と演出をしていたみたいで、チャレンジとして立派でしたよね。

ーーその若手ディレクター、大学時代に劇団の作・演出をしていて、ヨーロッパ企画の影響を受けているというのをインタビューで読んで、妙に納得しました。

藤井:2年目であれを作れるのは優秀だと思いますよ。

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