Yahoo!Japanが2021年7月に2000人の既婚者を対象にとったアンケートによると、離婚したいと考えている既婚者の4割近くが、その理由を「性格が合わない」と答えている。つまり、具体的に浮気をされたとか借金があるとかDVがあるということではなく、日々の生活の中で嫌だなと思うことが重なっているということでもあるといえる。

もちろん新しい人生のために離婚という選択肢も重要だ。しかし「性格が合わない」と憎みあっていては、前に進むことはなかなか難しい。
ライターの上條まゆみさんが子どものいる離婚の実情を取材している連載「子どものいる離婚」、今回は結婚して6年、子どもが5歳のときに突然妻から離婚を切り出された男性に話を伺っている。

その前編では、単身赴任の2年の間、完全に妻のワンオペで、その大変さは想像もできずにいたことに気づいたことをお伝えした。男性はその気づきから自分が至らなかったことを書き出し、週末は全部自分が子どもの面倒を見ると宣言、夫婦仲を改善しようとつとめたのだが……。すでに入った亀裂は、修復が不可能な状況になっていた。後編では、週末ほとんど家におらず、化粧や身に着けるものにも変化が出てきた妻とその後どのように離婚に至ったのか、5年後の夫の気づきとはなにかをお伝えしていく。

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「男がいるんだろ」

やっぱり男がいるんじゃないか。スマホは、ロックがかかっていて見られない。そこで、財布を覗いてみた。フライパンや調味料をまとめ買いしたレシートがあった。でも、家のフライパンは古いまま。

男がいるんだろ。元妻に直球で聞いてみたが、「そんなわけない」と否定する。

妻は頭がおかしい。自分は間違ってない。怒りでそのようにしか思えなかった Photo by iStock

「男がいるんなら、いるでいい。僕は離婚するつもりはないから」と隼人さんは元妻に言い、相手を特定するために探偵を頼んだ。
相手は、元妻の会社の取引先の男だった。独身だった。いつから付き合っていたのかはわからない。もしかしたら正月、離婚を切り出された時点ですでに関係があったのかもしれない。

「元妻には言わず、相手に会いに行きました。『こういうことをしてはいけないでしょう』と冷静に話し、二度と元妻とは連絡を取らないと約束させ、慰謝料も請求したんです。裁判をしない代わり、相場よりかなり高い金額を請求しました。連絡を取ったら、その度ごとにペナルティを加算する、とも。相手は『奥さんのほうから好意を寄せられた』『家庭は崩壊していると聞いていた』などと言っていましたが、知ったこっちゃありません」

元妻にしてみたら、恋人と理由もわからずいきなり連絡が取れなくなったわけだ。動揺を顔に出すわけにもいかず……。どんな思いだったのだろうか。