マンガ/車谷晴子 文/FRaUweb

「母乳で育てたいと思った」が9割を超える

厚生労働省が出している「授乳・離乳の支援ガイド」2019年改訂版によれば、妊娠中の女性への調査で「ぜひ母乳で育てたいと思った」という回答は43.0%、「母乳が出れば母乳で育てたいと思った」という回答は50.4%。9割を超える人が「できたら母乳で育てたい」と思っていたことがわかる。授乳とは栄養を赤ちゃんに与えること。つまり命に直結する。だからこそできるだけ「いい形」があるのならそうしたいと思うのだろう。

しかし、授乳はコントロールできることではない。母乳で育てたいと思ってもうまく出ないこともあれば、ミルクで育てたいのにミルクを飲んでくれないこともある。たとえ望んで努力しても、うまくいかないことは出てくる。
SNSにも戸惑いと授乳に対する不安の声は多く寄せられている。

「母乳が!!出ない!!!まだ!!2ヶ月経ってないのに!!」

「母乳指導して貰ったけど、まだ全然出ないし、娘ちゃんも上手に吸えない‼︎」

「母乳出ない→お子泣いてなかなか吸わない→母乳じわり程度に出る→お子泣いてなかなか吸わない→生後2週間後の母乳外来で母乳が全てじゃない、ミルクでいいんだよと助産師さんに言われる→無理矢理母乳をあげるのをやめる→母乳がさらに出づらくなる→本当にやめていいのか思い悩むなう」

(c)車谷晴子/講談社『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート 子育て編』
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これはわずか一部の声だ。それにもかかわらず、母乳で育てたいと思ってもうまくいかない母親が、心ない言葉を浴びせられたという例を聞いたことがないだろうか。以下もその実例だ。

「昨日半日同室したけど旦那さんに「え?母乳あげないの?出ないの?ミルクだけ」って聞かれる。 入院中のマッサージとか3時間おきでもしんどかったのに。 ミルクじゃダメですか…?」

「授乳を『ただ座ってるだけ、テレビも見れるし楽』と言ったこと、ずっと根に持つと思う」

そんな心の声を漫画化し、「教科書に載せてほしい!」「夫に先に読ませればよかった!」と共感の声が集まっているのが車谷晴子さんの『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート』のシリーズである。子どもが生まれるまでを描いた妊娠編に続き、主人公を変え、「産後」を描いたのが、『朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート 子育て編』だ。