2022.01.09
# 政局 # 選挙

永田町激震 急浮上した山口区割り案「安倍と林で棲み分け」案の全貌

あの男に泥をかぶらせろ
小倉 健一 プロフィール

林芳正と安倍晋三のバッティング

「10増10減」とは東京都で5増、神奈川県で2増、埼玉、千葉、愛知で各1増となる──方、宮城、新潟、福島、和歌山、滋賀、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の10県で1つずつ定数が減ることを意味する。議員の身分に直結するだけに定数が減少する県選出の議員からは悲鳴があがる。国会で決めた法律に基づく制度改革にもかかわらず、細田博之衆議院議長からは「3増3減」案が提起されるほどである。

選挙制度に詳しい全国紙政治部記者が語る。
「議長自らが法律を覆しかねない提起をすることは問題ですが、それ以上に注目されているのが山口の選挙区が1つ減ることで、岸田派ナンバー2の林芳正外相と安倍晋三元首相の選挙区がバッティングするのではないかということです。もし、そうなれば公認争いが勃発して政局に発展する可能性もあります」

林芳正氏 Photo by GettyImages林芳正氏 Photo by GettyImages
 

現在、4つの小選挙区にわかれる山口は「自民党王国」として知られ、1区は高村正彦元外相の長男である正大財務政務官、2区は安倍元首相の実弟である岸信夫防衛相、3区は林氏、4区は安倍氏が議席を持つ。だが、「10増10減」に伴い次期衆議院選挙から3つの選挙区に改定されることになれば、このうち1人が「排除」される形になるのだ。

宰相を目指すため、昨年10月の総選挙で参議院議員から「鞍替え」した林氏は河村建夫元官房長官との公認争いに勝利し、衆議院議員バッジをつけるとほぼ同時に外相に就くなど勢いがある。安倍元首相とは親の代から争ってきた「天敵」で、周辺は「仮に選挙区がバッティングすることになれば、官房長官経験者の次は首相経験者を破り、首相を目指すだけ」と鼻息は荒い。

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