親方日の丸の巨大産業・医療-年金だけでなく健康保険も破綻はある

この業界こそデジタル化でコスト削減を
大原 浩 プロフィール

医療こそ、デジタルによる見える化・効率化が必要

オンライン診療推進、カルテの持ち運び、お薬手帳の電子化、保険点数の見える化、医師の技量の客観評価等々、医療業界が改革すべき問題が山積している。

オンライン診療は、まず「感染症対策」としての効果があることは言うまでもない。また「病人を呼びつける来院・通院」というシステムの改善にもなる。

医院、病院というのは病気になった人がやってくる場所だ。大概の場所と比較して感染症を中心とした「病気になりやすい場所」だから、どうしても必要な場合以外は行くべきではない。しかも「病人は出歩かずに、自宅で安静にしていることが望ましい」のは小学生にでもわかる理屈だ。

しかし、利権重視の医療関係者は頑強に抵抗する。

また、「カルテは患者のもの」であるのは至極当然で、患者が望めばいつでも開示されるべきなのに、「出来る限り見せない」風潮が蔓延している。

また、お薬手帳もそうだが、ただデータを開示するだけでは道半ばだ。専門用語の羅列ではなく、「利用者」がわかりやすい表記を心掛けるとともに、リンクなどを張って詳しい解説を公開すべきだ。そうすれば、ネット上にあふれる「誤った」とされる医療関連情報も駆逐されるはずである。怪しげな情報があふれるのは、公的機関からの情報の量が不十分なだけではなく、内容もわかりにくいからである。

また、医療行為を行う医師や医院・病院の格付けもきちんと行うべきである。医療行為と病気の治癒との因果関係は明確にしにくいが、それを言い訳にしたら「医療」そのものが「結果がどうなるかわからない怪しげな呪術レベルの行為」としか言えないことになる。もちろん、どの医院がどれだけの医療訴訟をうけているか、クレームをうけているかなどはすぐにデータ化できる。

 

さらに、医師免許が「終身」であるのもおかしい。同じく交通事故などで「人間の命に重大な影響を与える」自働車運転免許が定期的に更新され、運転技量が衰える高齢者の免許の返還が望まれているのである。

医師免許も最高10年程度の更新制にすべきであり、高齢の医師の免許返還も議論する必要がある。医療訴訟で勝つのは非常に難しいから、問題が起こってもなかなか訴訟までには至らない。実際のところ我々は「不適格な医師」による被害をどの程度うけているのかわからないのだ。

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