マンガ/伊藤理佐 文/FRaUweb

家族が酔っぱらいで帰ってきたら…

酔っ払って人に迷惑をかけるのはよくないし、健康にもよくはない。
飲みすぎて暴言を吐くとか、嘔吐するまで飲んでしまうとか、他人に一気飲みを強要するとか、そういう「悪い酒」は論外だ。しかし、楽しく美味しく食べてご機嫌だと、ついつい飲みすぎてしまう。そんなときにちょっと酔っ払うのも、人生のスパイスとして許してほしくもなる。
そこで、「他人にものすごく迷惑をかける悪い酒」の例は横において、「飲みすぎてちょっとやっちまった、笑える酔っぱらい」に直面した時の家族について考察したい。

たとえば、お酒が入ると同じ説教をスタートさせる普段はおとなしい上司とか、
赤ワインを飲むとキス魔になる友人とか、
日本酒を飲むとどうしても床で寝たくなる人とか。思い当たる節のある方は少なくないだろう。
そしてそういう酔っぱらいも、最後は家に帰る

「家族が酔っ払って帰った時に困ること」の代表格の一つが、「変なところで寝てしまうこと」ではないだろうか。
眠気に抗えずにソファで寝そうになっている子どもをお風呂に入れたりするのに苦労することもあるだろう。しかし相手が気持ちよく酔っ払った大人だと……。

そんなときに夫婦ならではのスゴ技を見せるエピソードがあるのが、伊藤理佐さんの漫画『渡る世間はオヤジばかり』1話「親父泥酔」である。

-AD-

お父さんが珍しく酔っ払ったら…

ここに出てくる家族は夫婦と娘3人の5人家族。お父さんは普段はそんなに泥酔しないようだが、送別会だったのか、頭に紙吹雪をつけ、珍しく泥酔して帰ってきた。

まず帰ってくるなり、母は娘に言う。
「まずいわ……靴下を半分脱いでる!」
きょとんとした娘。母は続ける。
「お父さんはね、すごーく酔っ払うと靴下を半分脱ぐの。きっと暑いのね」

(c)伊藤理佐/講談社『渡る世間はオヤジばかり』より

すごく酔っ払ってることがわかると、母は眉間にしわを寄せる。そう、懸念すべきは、床で寝ようとすることだ。
玄関で床で寝られた日には、寒くて風邪をひいてしまうのではないかと心配になる。
しかし布団に運ぶのがかなり大変だ。だから酔っぱらい対策で大切なのは「本人が歩けるうちに布団の上まで移動させること」となる。

(c)伊藤理佐/講談社『渡る世間はオヤジばかり』より

ちなみにネタバレをすると『渡る世間はオヤジばかり』のお母さんの「スゴ技」は、お父さんの大好きなプロレスのコールだった。その策は見事に当たり、娘は「お母さんってすごい」と感銘を受ける。
そう、相手のことをいかに知っているか、いかに思いやっているか。そういうことの積み重ねが、酔っぱらい対策大作戦であらわれて出るのだ。

さて、この楽しい酔っぱらいのお父さん、実はこの漫画の彼をベースに、実写化のドラマになる。それが吉田鋼太郎さん主演の『おいハンサム!!』(フジテレビ/東海テレビ土曜日23時40分~)だ。このドラマは「恋と家族とゴハン」をテーマにしており、伊藤理佐さんの漫画『おいピータン!!』『おいおいピータン!!』『渡る世間はオヤジばかり』『あさって朝子さん』などの登場人物や要素を組み合わせたホームコメディなのだ。令和版『寺内貫太郎一家』なのだという。

この漫画のようなエピソードは果たしてドラマでは見られるだろうか。吉田鋼太郎さんのお父さんぶりが楽しみだ。

『渡る世間はオヤジばかり』1話無料試し読みとともに、ドラマもお楽しみいただきたい。