2022.01.19
# エンタメ

東大クイズ王・伊沢拓司に「クイズで賢くなるのか」を聞いたら、返ってきた「明快な答え」

クイズの本質と魅力

YouTube・テレビ・ラジオと各メディアに引っ張りだこ、破竹の勢いでお茶の間の新しい“顔”となっている伊沢拓司氏。その知的かつ明るい人柄は老若男女を問わず魅了し、伊沢氏に憧れて東大を志す受験生も多い。

今回伊沢氏率いるQuizKnockから、小中高生とその親を対象に『QuizKnock式!! 大人もビックリ★新常識クイズBOOK』が発売された。

「楽しいから始まる学び」をモットーとし、「クイズ」という遊びを通して学ぶ楽しさを世間に伝えたいと言う伊沢氏にとって「クイズとはどんなものなのか」を聞いた。

伊沢拓司氏/撮影 矢野雅之
【プロフィール】
伊沢拓司(いざわ・たくし)
1994年生まれ。クイズプレーヤー、(株)QuizKnock CEO。東京大学経済学部卒。
高校時代に「全国高等学校クイズ選手権」で史上初の個人2連覇を達成。2016年、東京大学在学中にwebメディア「QuizKnock」を立ち上げ編集長を務める。数々のテレビ番組に出演するほか、登録者170万人(※2021年12月時点)を超える同YouTubeチャンネルの企画・出演も行う。
 

クイズは、ただ楽しめばいい「ゲーム」

――色々なご活躍をされている伊沢さんですが、始まりは「クイズプレーヤー」。
「クイズを楽しむこと」「クイズの腕を磨くこと」には、意義や価値があるのでしょうか?

 
伊沢拓司氏(以下、敬称略):意義や価値は、シンプルに「クイズが楽しくなること」です。もちろん、副次的に何か社会的価値のある能力が身につくかも知れませんが、それはクイズの本来の目的ではありません。クイズは、知識や発想を比べ合い、楽しむ「ゲーム」です。

競争すること、知識を得ること、それらを比べること。他人の知識に感心し、自分が知らないことを発掘し、自分の頭にまだまだ留まっていた知識に驚くこと。それがクイズの楽しさです。そこを超えた部分の価値については、クイズにとっての本質ではないですね。

――あくまで「ゲーム」として楽しむということですね。

伊沢:そもそも、クイズと知性の関係性は、スポーツと健康の関係性に似ています。スポーツは健康的なものですが、アスリートの鍛え方には不健康だったり、寿命を縮めかねないものもありますよね。それと同じで、クイズというのはおおむね知につながるもので、知識や考える力を伸ばしてくれるものですが、勝つことを強く追い求めたクイズプレーヤーたちの鍛錬は時に、本来的な「知るための過程」を端折り、知の本質を歪めかねないものです。だからといって、クイズの強さを追い求めることの意義も失われません。それだけでも他人には真似し難い壮絶な努力であるからです。

社会で一般的な評価軸や教養の概念を持ってきてクイズを評価するということは、「クイズ」の上に「社会」「教養」などを位置づけてしまっている、お門違いな考えだと思います。クイズはただのゲームとして楽しめばいい、それが僕の考えです。

関連記事