2022.01.17
# エンタメ

東大クイズ王・伊沢拓司が考える、「全科目好きになるよりも“大切なこと”」

勉強を楽しみ、前向きに取り組むために

YouTube・テレビ・ラジオと各メディアに引っ張りだこ、破竹の勢いでお茶の間の新しい“顔”となっている伊沢拓司氏。その知的かつ明るい人柄は老若男女を問わず魅了し、伊沢氏に憧れて東大を志す受験生も多い。

今回伊沢氏率いるQuizKnockから、小中高生とその親を対象に『QuizKnock式!! 大人もビックリ★新常識クイズBOOK』が発売された。

「楽しいから始まる学び」をモットーとし、「クイズ」という遊びを通して学ぶ楽しさを世間に伝えたいと言う伊沢氏。前編では幼少期の過ごし方や「学びの楽しさ」に気づいたきっかけなどを中心に伺ったが、今回は教育をテーマに自身の考え方を聞いた。

(前編:東大クイズ王・伊沢拓司、「“勉強が大好きじゃない”僕が『学びの楽しさ』にハマったワケ」)

伊沢拓司氏/撮影 矢野雅之
【プロフィール】
伊沢拓司(いざわ・たくし)
1994年生まれ。クイズプレーヤー、(株)QuizKnock CEO。東京大学経済学部卒。
高校時代に「全国高等学校クイズ選手権」で史上初の個人2連覇を達成。2016年、東京大学在学中にwebメディア「QuizKnock」を立ち上げ編集長を務める。数々のテレビ番組に出演するほか、登録者170万人(※2021年12月時点)を超える同YouTubeチャンネルの企画・出演も行う。
 

「わかる」と「正解できる」は別物

――受験を経験されてきた伊沢さんから見て、日本の教育の良いと思うところ、逆に足りないと思うところはなんですか?

伊沢拓司氏(以下、敬称略):まずは現場の先生方へのリスペクトは前提としてあります。僕がどれだけ語ろうとしても、現場でしかわからない悩みはあるはず。それを知るために今後も自分自身勉強をしていきたいです。

良いところはやはり、早い段階から基礎的な知識をカリキュラム内で教えてくれるところ。学校給食や体育、図書室の存在なども子どもたちのセーフティネットとして機能していますし、「学校生活」を順当に送れば社会に出て必要な知識と、そのための発育は果たされるのかなと思います。

問題は、その「順当」から外れたときのルートが明示されておらず、どうすればいいのかがわかりづらいところかなと。学校やクラスという仕組みからの取りこぼしという大きな枠はもちろん、努力しつづけるとか、勉強についていくみたいな小さな枠でも自力回復ルートが示されづらいなと思っていて。大人数教育だと、どうしても生徒を日々の正誤や点数で判断するしかないわけですけど、実は「わかっている」ことと「正解できる」ことは別物ですからね。

わからなくても正解できることはあるし、逆もまた然り。努力して8割くらい理解していたとしても、正解できなかったら0割と同じ扱いを受けるわけですから、やる気をなくすこともあるでしょう。そういう可視化しづらい努力をすくい上げる、複数のものさしで評価してあげるみたいなことが入試優先の教育だとやりづらくなってくるので。推薦制のアメリカとかのほうが、そのあたりは優れているのかなと思います。

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