2022.01.08
# 世界経済

2022年、世界の危機を展望すると、日本以外全部沈没なのか?

長い目で見れば1人負けから1人勝ちに
大原 浩 プロフィール

「日本沈没」は「日本が沈没しない証」

これまで述べたように、「日本がダメで海外がすごいという人は、井の中の蛙のガラパゴス脳」である。

もちろん、バブル時代のように「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と叫んで浮かれろというわけではない。日本にも改善すべき点は多数ある。だが、やたらに卑下する必要は無い。日本の素晴らしさは1400年の歴史が証明している。

オールドメディアに限らないが、「日本がダメで海外がすごいという人」のほとんどは、海外のことを知らない超ドメ(スティック)人間だ。彼らが知っている海外というのは、美しく演出された風景写真にしか過ぎない。

例えば、海外赴任、海外駐在を経験した人々も、大概の場合日本人社会で暮らしていて、現地の実態には疎い。つまり彼らは「よそ行きの恰好をした」現地の人々だけを見ていて「パジャマ姿で寝転んで鼻の穴をほじくっている」彼らを見たことがないのだ。

要するに、ゴミだめでも、一流の写真家が撮れば美しい風景に見えるということである。

さて、1973年に刊行された小松左京氏の小説「日本沈没」を知らない読者はいないだろう。もはや「神話」と呼んでもかまわない領域に入りつつある。

確かに、日本は火山国であるというリアリティの影響はある。だが日本人は「日本が沈没したらどうしよう」と常に考える民族なのだ。だから、「日本沈没に対する備え」に抜かりが無い。したがって、日本は結果として沈没せずに1400年も続いたのだ。

この特質が「逆境に強い日本」を作り上げ、欧米の植民地にされる脅威の中で明治維新を成し遂げ、第2次世界大戦の「無条件降伏」から不死鳥のようによみがえったのである。

 

それに対して、「諸外国」では自国が沈没することなど心配しないから、結果として「沈没」するというわけだ。

つまり、日本人は「日本沈没」のことをいつも考えているから危機に強いのだ。もっとも、少々心配し過ぎだが……

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