個別指導「この先生についていきたい」

個別指導塾に行って指導を体験してみると、代表の先生が熱く、黒木先生みたいに、やる気が出る言葉をかけてくれたという。

「一度話しただけで、信頼できました。親の私も『経験・実績が豊富なこの先生についていきたい』と思わされました。子供をやる気にさせるのが上手で、子供がどこまで理解しているかを見極めて指導してくれました。

国語は、東大生から指導を受けました。中学受験経験者なので、コツが良く分かっているのだと思います。集団塾では問題の分量が多く、最後まで解けないことが多々ありましたが、それが解消されました」

Gさん自身も、「国語が苦手だったので相談すると、『国語を急に上げるのは難しいから、他の科目を上げていきましょう、算数の方が伸ばせる』と言われました。結果的に、国語の成績も上がって、得意科目になりました」と語る。

個別指導塾は、先生との相性が大きいが、生徒ひとりひとりに合った指導を期待して利用する人も多い Photo by iStock
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集団塾と個別指導のメリット

『二月の勝者』の登場人物も、居場所がなく集団になじめない子や、塾の先生に信頼感を持てない家庭が、個別指導に移ったり、併用したりする。個別指導は、人気のプロ講師と学生のアルバイト等で費用が違い、それなりの金額がかかる。入試が近づくにつれ焦りが増して「ここまで頑張ったんだから」と、人気の先生に高額な支払いを決意する母親や、「入試直前期の家庭教師を、かなり前に予約してある」というエピソードに驚かされる。

このシリーズで取材した他の保護者からは、「集団塾に期待しすぎず、親がサポートした」「先生が忙しくて、一人ひとりの状況を把握していない」「生徒が多く、質問や相談がしにくい」という声があった。集団塾に通い続けるために、個別指導や家庭教師を頼む例も少なくない。多すぎる宿題の取捨選択を頼んだり、成績別のクラスを上げるためにコツを教えてもらったり、集団塾の先生に聞けないことを聞く。同級生はライバルで、保護者同士も相談できず孤立する中、プロに頼らざるを得ない部分もあると思う。