閉ざされた村で5人の女性を次々と惨殺…「内臓をえぐり取った男」の「本当の狙い」

1905(明治38)年、長野県上伊那郡辰野町の集落で、驚くべき事件が起きた。村の酒屋で働いている16歳の少女が死体となって発見されたのを皮切りに、「村きっての美人」と言われた30歳の女性など、女性を中心に次々と村人が殺されていったのである。しかも、彼女たちの死体は内臓が飛び出すなど、きわめて陰惨な状態であった。

しかし事件はこれで終わらない。さらなる猟奇殺人が、村人たちを震え上がらせることになる。

【前編】「閉ざされた村で若い女性の惨殺遺体が次々と殺害され…「肝取り勝太郎事件」の陰惨な現場

〔PHOTO〕iStock
 

村は狂騒状態に

この一家惨殺事件は瞬く間に辰野中に広まりパニック状態になった。

「神の祟りだ」「今度はうちの家内や娘が狙われる」と恐れおののく住民もいれば、男衆の間では「夜道に女の生首が浮びニヤリとほほ笑んでいるのを見た」なる怪談話が囁かれるなど、村人たちの精神状態は日に日に疲弊していった。

だが、痛ましい犠牲のなか、一連の事件を調査していた刑事たちは2つの結論にたどり着いた。

第1の結論は既に辰野駅の工事が完了したころから「外部ではなく村人の仕業である可能性が高い」そして、第2の結論は「殺された女性は全員、腹を切られ内臓が抜き取られている」という事実であった。

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