日本人だけが知らない…「東洋医学」が今、世界で大注目されているワケ

最新研究が示す「東洋医学」の現在地
西洋医学では手が届かない症状への解決策として、いま世界中で注目を集めているのが「東洋医学」だ。アメリカでは、「腰痛」への鍼(はり)治療が治療ガイドラインで認められ、公的な医療制度にも採用。ヨーロッパでも、うつ病の治療に鍼灸やヨガが用いられるなど、「東洋医学」がブームになっている。日本をはじめとする東アジア発祥の「東洋医学」が、なぜ世界に支持され広がっているのだろうか?(東洋医学ホントのチカラ取材班
鍼灸や漢方薬、ヨガなどの「東洋医学」が世界でブーム/NHK提供

アメリカで研究・導入される鍼治療

世界の最新科学をリードするアメリカで、鍼治療の導入が進んでいることをご存じだろうか? 

最近、アメリカ内科学会のガイドラインでは「腰痛」への鍼治療が推奨され、メディケア(65歳以上の公的医療保険制度)でも鍼治療が採用されている。

鍼治療を受ける女性(アメリカ・ニューヨーク)/NHK提供
 

さらに驚くのは、世界最強のアメリカ軍で行われている鍼治療だ。なかでも、耳に鍼を刺す「耳鍼」を使って痛みを緩和する治療法は「戦場鍼(バトル・フィールド・アキュパンクチャー)」と呼ばれ、戦場での応急処置を主眼として研究と導入が進んでいる。

耳への「戦場鍼」を受ける米軍兵/NHK提供

こうした動きの背景にあるのが、アメリカ社会で大きな問題となっている「オピオイド(鎮痛薬)」の乱用問題だ。腰痛などの体の痛みを止める薬によって、薬物中毒が多発。年間数万人の死者がでるなど深刻な被害が続いている。そこで、薬物に頼らず「腰痛」を緩和する手段として、鍼治療の研究と導入が急ピッチで進んでいるのだ。

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