提供:セブン&アイ・ホールディングス

2019年にセブン&アイグループが発表した環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』。“省エネ”“創エネ”“再エネ調達”の3本柱で、2050年までにCO₂排出量の実質ゼロを目指していきます。今回は、CO₂排出量削減の設備を導入した実証店舗「セブン-イレブン青梅新町店」をご紹介します。

環境への4つのテーマで
具体的な目標数値を設定。

2020年11月オープンのセブン-イレブン青梅新町店は、CO₂排出量削減の設備を導入した実証店舗。店頭看板には調光機能も。

コンビニエンスストアをはじめ、スーパーマーケットや百貨店、専門店など、国内に約2万2600店舗を展開するセブン&アイグループ。2019年に発表した『GREEN CHALLENGE 2050』は、4つのテーマを定め、2050年までの実現を目指す環境宣言だ。2013年度比で、店舗運営に関するCO₂排出量を実質ゼロにする“CO₂排出量削減”、オリジナル商品の容器をプラスチックから環境配慮型素材100%にする“プラスチック対策”、食品廃棄物を75%削減・食品廃棄物のリサイクル率を100%にする“食品ロス・食品リサイクル対策”、オリジナル商品の食品原材料は持続可能性が担保されたものを使用する“持続可能な調達”があり、それぞれのイノベーションチームを発足。グループを横断して取り組みを推進している。

「地球温暖化やプラスチックごみなど、喫緊の問題に対して、まずはアクションを起こさなければなりません。これまでもセブン&アイグループでは環境問題への取り組みを行ってきましたが、目標数値を出していなかったので、2019年に具体的な数値を示したのが『GREEN CHALLENGE 2050』です」

そう話すのは、セブン&アイ・ホールディングスのサステナビリティ推進部、江上貴司さん。グループが目指しているのは、脱炭素社会、循環経済社会、自然共生社会の3つが叶えられた社会だという。

「どれかひとつだけ達成できればいいわけではなく、3つが実現して初めてサステナブルな社会といえるのだと思います」

そのうちのひとつ、脱炭素社会を目指すために“省エネ”“創エネ”“再エネ調達”の3本柱で、CO₂排出量の実質ゼロを目指す。

「セブン&アイは、さまざまなジャンルが集合している総合流通グループ。小型のコンビニエンスストアから、百貨店やショッピングセンターのような大型の店舗まで、省エネの考え方は個々で違う。そのため店舗の特徴に合わせて2008年頃から環境への取り組みを行ってきました。しかし、グループ内だけではなく、原材料の調達から、製造、配送、販売、消費までのサプライチェーン全体でのCO₂排出量削減を目指していく必要がある。お取引先様と一緒になって、どのように脱炭素化していくかがこれからの課題です」

環境にやさしいだけでなく
従業員の働き方も改善。

店舗の屋根部分には大容量の太陽光パネルを敷き詰め、再生可能エネルギーの電力を調達。

セブン-イレブンでは、これまでにも実証店舗を設置し、電気使用量の削減や、再生可能エネルギー比率を高めるための実験を行なってきた。2013年に比べ、一店舗あたりのCO₂排出量は、年間57t、約37%削減することができているという。最近では、2020年にオープンした青梅新町店での試験運用を開始した。取引先からCO₂排出量削減につながるアイデアを募り、コストバランスのあるものを取り入れたという。セブン-イレブンが新たに掲げる店づくりのテーマは、「ひとと環境にやさしい店舗」。江上さんは、次のように話す。

「環境にやさしくても、働く人にやさしくないと良くない。従業員の働き方にも着目し、作業効率のアップも目指していきます」

例えば、調光機能つき看板やオートクリーンフィルターは、自動で調光や清掃を行うことで効率を高めながら、作業の軽減にもつながっている、といった具合。環境と人へのやさしさを両立させていく。これらの実証実験により、効果やコストバランスがあると判断された施策は、全国のセブン-イレブン店舗にも順次拡大していくという。

「ひとと環境にやさしい」店舗、
セブン-イレブン青梅新町店のヒミツを大解剖!

セブン-イレブンが目指す「ひとと環境にやさしい店舗」。現在、実証実験中の青梅新町店では、ささやかながらムリなく続けられて、みんなにやさしい、そんな工夫がたくさんありました。

1 太陽光パネルと蓄電池
店舗で使用する電力を“自産自消”。屋根の上に35.6kWもの出力が可能な大容量の太陽光パネルを敷き詰めて発電。また、小型の蓄電池を設置し、昼間に発電した電気を夜間に活用することで再生可能エネルギーの比率を高める。停電時などでも店舗営業が可能に。

2 調光機能つき看板
深夜は煌々とした光でなくても明るいため、店頭看板の照明に、タイマー管理の自動調光機能をつけた。段階的に明るさを変えることができ、使用電力量を削減できる。

3 ガードパイプと飛散防止フィルム
車輌などの飛び込み防止のため、店舗の前にガードパイプを設置。店舗ガラスに飛散防止フィルムを貼ることで、台風時などの飛来物から、買い物客や従業員の安全を守る。

4 空調ドレン水活用
空調機などで発生したドレン水(結露)は、これまではそのまま排水していたが、室外機の熱を冷やすために再活用。一定の水量まで水が溜まると室外機にかかって冷やすという、ししおどしのような仕組み。室外機と外気温の温度差を縮めることで消費電力を抑える。

5 アークサンド
ごみなどを焼却したあとに出た灰を、再度熱処理することで無害化したアークサンド。無機質なので、敷きならすと雑草の生えにくい環境をつくれる。周辺土壌や植物への影響も出にくい。

6 タッチパネル
買い物客自らが操作を行う「お会計セルフレジ」を採用。大きなタッチパネルには抗菌・抗ウイルスフィルムを貼りつけ、安全性を高めた。

7 LED配灯
2009年からLEDを採用しているセブン-イレブン。近年はさらに性能が向上しているため、最新のLEDを取り入れて配列を見直した。従来と比べて照明数の削減にもつながっている。

8 正圧化とペアガラス
排気ファンにより店内の気圧が低くなるため、「差圧センサー」を設置。送風ファンから店内に空気を供給することで正圧化し、入り口からの外気の侵入を防ぐ。また、ペアガラスは2層のガラスの間に空気層を入れることで、熱を遮断する仕組み。

9 オートクリーンフィルター
アイスケースや栄養ドリンクケースなどの冷却運転に必要なファンを、霜取りのタイミングで逆回転させ、埃を噴き飛ばしてくれる機能。週に1回必要だったフィルター掃除が軽減された。埃による目詰まりを除去することで、負荷を減らす。

10 床
店舗の床に防滑性セラミックタイルを取り入れることで、滑りにくく、買い物客にとって安全な環境に。また、拭き掃除などの手入れも簡単になる。


【お問い合わせ】
セブン&アイ・ホールディングス
☎03-6238-3000


●情報は、FRaU2022年1月号発売時点のものです。
※本記事で紹介している商品の価格は一部を除き消費税を含んだ金額です。なお一部の商品については税込価格かどうか不明のものもございますのでご了承ください。
Photo:Masanori Kaneshita Illustration:Yuko Saeki Text:Chihiro Kurimoto Edit:Chizuru Atsuta