2021.12.31

若い人には通じない…日本から「お燗」という文化が消えつつある「もったいなさ」

電子レンジで40秒、だけど…

「燗をつける」という文化

寒くなると、日本酒を温めて飲むとうまい。

燗酒である。

昭和の中ごろまでは、日本酒は特級酒、一級酒、二級酒とランクがついていて、そのころの日本酒は、ふつう「燗をつけて」飲むものだった。よほど急いで飲みたいとき以外は、燗をつけて酒を飲む。そういう文化があった。

〔PHOTO〕iStock
 

1960年代は確実にそうだったし、1970年代もそうだったとおもう。

いま、家で温めて飲むときは、電子レンジで温める。早くて便利である。

徳利やちろりで温めるのは情緒があるが、レンジの手早さにはかなわない。

一合(180ml)で、だいたい40秒とか50秒くらい。

一分待たずにあったかい酒が飲めるのだから、明治大正の人ならびっくりだ。天保弘化の人でもびっくりですね。

ところが、最近、つづけさまに「日本酒に燗をつけるのは電子レンジが便利」ということを知らない連中に会った。しかもよく日本酒を飲んでいるのに、知らないというのだ。

一人は新潟出身の学生。

冬はやはり温めて飲むのがいいねという話をすると、一人暮らしだからそんな面倒なことはできないと言い出した。え、一人暮らしなのに電子レンジを持ってないの? と聞いたが、まあ、東京一人暮らしの学生が電子レンジを持っていないことは、ほぼない。彼も持っていた。

でも、酒の燗は、いちいちお湯を沸かして、そこで徳利に入れた日本酒を温めないといけない、とおもいこんでいたのだ。なんか新潟人らしい感じでもある。

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