2021.12.31
# 不動産

「高層マンション」の絶望的な末路…これから「平屋の時代」が来そうなワケ

しょせん建物だけの価値
大原 浩 プロフィール

マンションが特に危ない

一般的に新築マンションの価値のうち「土地部分」が2割~3割、「建物部分」が7割~8割とされる。つまり、マンション価値の大部分は建物であり、土地はおまけ程度にしか過ぎないのだ。

土地の方は、「日本沈没」でも起こって海の底に沈んだりしない限り、恒久的に存在すると考えてよい。ただし、「土地の価値」は、「立地」に大きく左右されるから、例えば9月19日公開「鉄道会社は大丈夫? 『通勤文化』の生き残りがいよいよ怪しくなってきた」のように、駅の利用者が減れば駅前の土地の価値は下がることになる。

建物部分というのは、使えば使うほど劣化する自動車や家電と同じ性質を持つ。言ってみれば、5000万円の新築のマンションの建物部分が8割の場合、4000万円の耐久消費財(自動車、テレビに類するもの)を購入するのと同じなのだ。

もちろん、耐用年数が違うが、マンションを購入するということは、自動車やテレビを購入するのと同じような行為であり、多額のローンを借りる危険性がかなりあるということである。

そして、家電や自動車を勝手に捨てることは禁じられている。家電は、いわゆるリサイクル法によって、捨てる時に費用を払わなければならない。また、自動車も道端に放置することなど許されず、きちんと「廃車」手続きを行わなければならない。

 

そして、マンションも「古くなったまま放置する」ことは許されず、「廃棄」の費用はオーナーが負担しなければならない。しかも、自働車や家電が「共有」であることはまれだが、マンションでは普通であり、冒頭記事で述べた「共有地の悲劇」は避けられない。老朽化したマンションは、粗大ごみや産業廃棄物とおなじなのだが、だれも率先してそれを解決しようとしないのが「共有地の悲劇」なのである。

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