「子供でもできれば変わるんじゃない?」モラハラ夫の提案を鵜呑みにした妻の絶望と後悔
気が付けば今年もあとわずか、仕事納めをして家族とゆっくり時間を――というご家庭も多いのではないでしょうか。帰省シーズンにSNSをにぎわせる話題といえば、「帰省ブルー」。コロナ禍で義実家の帰省をまぬがれたものの、「今年は帰ってきて」の声に憂鬱になったり、我関せずな夫に不満を抱いたりと、妻たちのつぶやきが急増します。
そんななか、漫画家のゆむいさんが発信する「夫婦を続ける自信がない」が、モラハラ気質の夫や押しの強い義母とのあいだで苦しむ妻のリアルを描き、共感を集めています。「価値観の違う夫と折り合いを続けている方」を募集しアンケートを取り、寄せられた回答をもとに執筆。夫の何気ない行動に傷つく、こちらの辛さをわかってもらえないもどかしさなど、日常のことからびっくりする様なとんでもエピソードまで、様々な悩みを抱えていることに驚いたと言います。
そんな簡単に言わないでよ…
本記事では、モラハラ夫に悩むかな子さんのエピソードを紹介します。
かな子さんは独身の頃からデパ地下の惣菜店で約5年店長として働いてきました。週休2日8時間の勤務…というのは建前で従業員の急な欠勤があれば出勤し、クレームがあれば休みの日でもすぐに謝罪に行き、接客優先のため事務作業は勤務時間外に片付けるしかない。休みはあって無いようなものでとにかく体力勝負な仕事でした。
一方、夫の直樹さんは工業製品の専門商社で営業の仕事をしています。9時の始業時間に対し、7時半には到着するように出勤するのが日課。仕事柄付き合いの酒の席も多く、酔っぱらって深夜に帰宅することも常だったそうです。また、家事は一切せず、すべてかな子さんに任せきりでした。
二人の生活リズムは合わず、新婚とは思えないすれ違いが続いていた時、直樹さんは「子供でもできれば変わるんじゃない?」と提案。(そんな簡単に言わないでよ…)とかな子さんは思ったものの、早く子どもが欲しい気持ちはあり、子どもがいたら夫も変わるのかなぁ…と淡い期待を抱いたのです。
その後かな子さんは懐妊。直樹さんは舞い上がらんばかりに喜んでくれました。けれども、ほどなくしてかな子さんのなかで「小さな違和感」がどんどん積み重なっていきました。