2022.01.03
# ドル

パウエル議長率いる「タカ派」FRBの突然の方向転換にご用心

米は緩和終了、金利上昇、と思い込むな

Fedはやるときはやる

「Fed(連邦準備制度)に逆らうな」とは、長年ウォール街で浸透した格言だ。著名な投信マネージャーのマーティ・ズワイグ氏が金融業界に参入してまもなくの1970年代に、この言葉を世に送り出したとされる。

by Gettyimages

1970年代といえば、ケネディ政権やジョンソン政権での「大砲とバター(guns and butter)」と呼ばれた軍事費と社会保障支出の拡大、加えて1973年の石油危機などがインフレ高進に拍車を掛けた時代だ。

景気低迷と合わさりスタグフレーションに喘ぐなか、1979年にFedの運営主体である米連邦準備制度理事会(FRB)議長に就任したのがポール・ボルカー氏である。着任早々、辣腕を振るい公定歩合をわずか2年足らずで約800ベーシス・ポイント引き上げ20%近くに設定、インフレ封じ込めに成功したことは、歴史が証明する通りだ。

 

そのボルカー氏は当時のカーター大統領から指名の打診を受ける前、金融引き締めの推進とFRBの独立性を訴え、これが認められ着任に至ったとされる。しかし1984年には、レーガン政権から大統領選挙前の利上げを牽制され、さらに財政赤字問題での対立などが決定的となり2期8年で満了となってFRBを去った。ボルカー氏は「インフレ・ファイター」の異名通り、物価安定への信念を貫き通した信念の人と言えよう。

SPONSORED