2022.01.02

【1枚の写真】恩讐を超えて…戦後、日米の「撃墜王」が交わした「握手」

戦闘機乗りたちの物語

満面の笑顔で握手をする二人の男

ここに一枚の写真がある。

昭和49年、マリオン・カール(右)の来日歓迎会で、軍艦旗の寄せ書きを持ち、笑顔で握手を交わすカールと坂井三郎(左)

軍艦旗の寄せ書きを持ち、満面の笑顔で握手をする二人の男。写っているのは、左がベストセラーとなった『大空のサムライ』(潮書房光人新社)を著した元零戦搭乗員・坂井三郎、右は元米海兵隊の戦闘機パイロット・マリオン・カール(Marion Eugene Carl)。

 

いずれも太平洋戦争における日米で有数の「撃墜王」として知られた戦闘機乗りである。戦後29年を経た昭和49(1974)年5月、前年に海兵隊を少将で退役したカールが来日したさい、東京の料亭で、旧日本海軍の元零戦搭乗員たちが開いた歓迎会のひとコマだという。当時、坂井三郎58歳、マリオン・カール59歳。

――だがこの2人は、もとは不倶戴天の宿敵関係にあった。ガダルカナル島上空で、坂井がもっとも敬愛する分隊長・笹井醇一中尉の零戦を撃墜したグラマンF4Fワイルドキャットのパイロットが、カールその人だったのだ。

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