2021.12.30

養父が布団に入ってくる…30代女性が子供時代に経験した「壮絶なマルトリートメント」

佐藤 千恵 プロフィール

「僕も、一緒に電話を聞いていた僕の両親も、『色々あっても親子なんだし、娘が結婚すると聞けば喜んでくれるだろう』と甘く考えていました。でも…毒親って本当にすごいんですね。妻には悪いことをしました」

そう言いながら巧さんはいたわるように七瀬さんを見ました。

「僕たちには6歳の娘がいます。娘は大切な存在で僕たちの宝物です。でも妻は…時折娘に対して不安定で感情的になります。それに、もともと妻は甘えん坊なところはありましたが、僕に対しても妙に依存的かと思えば挑発的で試すような言動もあります。それで僕たちがギクシャクすることもあって…なのでカウンセリングは僕が勧めたんです」

巧さんのお話で大体のいきさつは分かりました。七瀬さんに意向を確認したところ、

「私も、夫と娘に対する複雑な感情を理解したいです」

とおっしゃり、ここから七瀬さんとのカウンセリングが始まりました。

 

感情の起伏が激しい養父

七瀬さんはとある地方の出身です。幼い頃の記憶では、早い時期から母親と1歳年下の弟との母子家庭でした。それが保育園の頃、家に男の人が頻繁にやって来るようになります。幼い七瀬さんにとってこの「おじさん」の存在は何だか母親を取られたようでしたが、しかしそれを誰にも言えずにいたそうです。結局七瀬さんが6歳の頃、母親はこの「おじさん」と再婚し、そこからは養父を加えた4人家族になりました。

七瀬さんの養父は建築現場で働いており、感情の起伏が激しく怒ると手も出る怖い人でした。養父は残業がなければ毎日17時半には帰宅します。母親はこの頃パート勤務で、養父の帰宅後すぐに夕食が食べられるように毎日準備していました。帰ってすぐに夕食が出ないと養父はひどく不機嫌になるからです。

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