2021.12.30

養父が布団に入ってくる…30代女性が子供時代に経験した「壮絶なマルトリートメント」

心理士・行政書士である筆者が開設する弊事務所は、ファミリーバイオレンスを専門に扱っています。前回からいわゆる「毒親」やマルトリートメント(=「不適切な養育」のこと)に関する内容をご紹介しておりますが、今回は、子ども時分にしっかり子どもとして生きることの大切さを痛感した事例を、いつものようにプライバシーに配慮し再構成した形でご紹介致します。

被虐待経験や両親のDVを目撃した経験のある読者の方は、文中にそれに類する描写がありますので念のため注意してお読みください。

信じられない毒親

七瀬さん(39歳、仮名)との出会いは数年前、夫である巧さん(49歳、仮名)に付き添われて事務所に来談したのが最初でした。

「妻はずっと親のことで苦しんでいます。それが今、子育てにも影響していると僕は感じるんです」

そう話し出した巧さん。

〔PHOTO〕iStock
 

「妻からはずっと『親とは疎遠』と聞いていました。僕も最初は気にしていませんでしたが、結婚を決めた時すら妻は『両家の顔合わせは無理、挨拶もしなくていい』と言うんです。当時、僕はまだ世間の言う『毒親』をよく分かっていなくて、流石にそうはいかないだろうと思い、良かれと思って妻の友人に聞きだして妻の実家に電話したんです」

ここで巧さんは「ふぅ」と大きく息を吐きました。

「電話に出たのは妻の父でした。僕は自己紹介と妻との結婚のこと、できれば挨拶にうかがいたいことなどを伝えたのですが…。妻の父は『七瀬!? そんな奴関係ねぇ! 二度と電話してくるな!』って怒鳴って、乱暴に電話を切られました。しばらく耳が痛くなるほどの大声で、呆然としました」

当時を思い出したのか、巧さんは苦笑いしています。

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