2021.12.30

宮本武蔵、じつは「プライドが高すぎて、なかなか就職できない男」だった…!

剣豪の裏の顔

歴史上の人物のお金にまつわるエピソードを多数紹介する『偉人の年収』(イースト新書)。ここでは、著者の堀江宏樹氏が、宮本武蔵の「就職難」について紹介します。

プライドが高すぎた武蔵

就職活動の結果は、現代においても人生を大きく左右するものです。

戦国時代末期から連戦連勝の剣豪として名をあげ、江戸時代初期には“生きる伝説”となっていた宮本武蔵。彼は生涯、「仕官」(大名などに仕えること。現代風にいえば就職)をしない道を選んで生きたといわれます。

しかし実際は、各地の殿様の剣術指南役の座をねらって“就職活動”を繰り返したものの、夢に破れ続ける日々を送っていたようです。つまり、武蔵は本心では定職に就くことを強く望みながらも、フリーランスとして生きざるを得なかったのでした。

宮本武蔵肖像(島田美術館蔵)
 

武蔵は非常にプライドの高い人物であり、特殊な思考の持ち主でした。組織の中ではなかなか輝けないタイプのような気もします。

晩年の武蔵は、自らの思想をまとめた書物『五輪書』を著しました。それを読むと、“兵法”を極めることは、この世の理(ことわり)のすべてを把握するに等しい行為だと考えていたことがわかります。

武蔵いわく、「兵法の利(=理)にまかせて、諸芸・諸能の道となせば、万事におゐて、我に師匠なし」……つまり、「私がマスターしている兵法の理論に照らし合わせれば、すべての芸能・技能の類をこなすことなど容易い。全分野で私に師匠など必要ない」という意味になります。大した自信ですね。

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