2022.01.04
# 介護 # 年金

3年以内に「介護破産」…母親の老人ホーム利用料に苦しんだ一人娘の大失敗

在宅介護を選ぶ意外すぎるメリット
酒井 富士子 プロフィール

ケアマネージャーが決まって、要介護認定も取れたら、利用できるサービスを調べ、退院後にはいったん実家で受け入れる準備をするとよい。寝たきりになった時に使う介護用ベッド、歩行器や自宅用車いすなどは、介護保険を使えば通常料金の1割でレンタルできる。

玄関や風呂場に手すりを設置したり、室内の段差を解消したりといった自宅の改修も、費用が20万円までなら工事費の9割分の補助が出るし、市区町村独自の配食サービス、移送サービス、外出介助サービスなどもある。

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そして、いざ退院となった時は、「介護休業制度」を利用して、とりあえず、初江さんの介護体制の構築に心血を注ぐべきだった。介護休業は育児休業と並んで、正社員に認められた権利だ。休業期間は最長3カ月、その間、賃金日額の67%が介護休業給付金として支給される。

初江さんが介護サービスを利用しながら一人暮らしができるのか。それとも自分が実家に引っ越して、介護しつつそこから会社に通うべきなのか。3カ月あれば、初江さんの状況を見極めながら、どういった介護体制がベストなのかゆっくり考えられる。その後、施設に入居するという道を選んでも遅くはない。

親の介護は突然やってくるものだ。介護に関する基本的な情報は簡単に手に入るが、自分の家族が直面するまで、誰も知ろうとしない。そのため予備知識や事前の準備がなく介護に突入し、誰もが慌ててしまい、気付くと恵子さんのように破産しかけてしまう可能性もある。悲劇を防ぐためにも、介護資金などについてあらかじめ親と相談するとともに、情報収集しておくことが重要だろう。

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