2022.01.04
# 年金 # 介護

3年以内に「介護破産」…母親の老人ホーム利用料に苦しんだ一人娘の大失敗

在宅介護を選ぶ意外すぎるメリット
酒井 富士子 プロフィール

上の息子が社会人になって独立し、来年4月には下の子も独立する。気持ちに余裕が持てるようになった恵子さんは、実家の売却なども考えつつ、母親にはいつまでも元気で暮らしてほしいと話している。

原因は、最初の選択ミスだった

初江さんを介護施設に入れて、トラブルに見舞われた恵子さん。結果的に初江さんは特養に入居して穏やかな日々を送れるようになったが、一歩間違えば、母娘とも介護破産してもおかしくない状況だった。

こうしたトラブルは、誰にでも起こりうる。一見すると回避できないように思われるが、実は恵子さん自身の選択ミスが原因になっていたと言える。詳しく考えてみよう。

第一に、初江さんが倒れてすぐの恵子さんの行動に問題があった。恵子さんは、入院中の初江さんの容態を見て、「介護施設に入居させる」か「自分が引き取って介護する」の二択しかないと思い込んでしまった。

しかし実際には、初江さんは要介護1で会話などはできる状態で、リハビリテーションを続けて、少し歩けるようにもなっていた。もしかしたら、訪問介護やデイサービスを利用しながら、在宅介護で一人暮らしが続けられたかもしれないのだ。

実際に要介護1の場合、在宅介護を選択するケースが大多数を占める。生命保険文化センターの「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、要介護1の人の介護を行った場所は「在宅」が77.5%、施設が22.5%となっていて、圧倒的に在宅が多いことがわかる。

公益財団法人生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」より
 

上の表で見てわかるとおり、要介護度が低いほど在宅介護の割合が上がる。もちろん、在宅を望む人が多いことも要因だが、最大の理由は費用にあると考えられる。

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