2022.01.04
# 介護 # 年金

82歳の母親を「入居金0円」の老人ホームに入れて、大後悔した一人娘の悲劇

「値段相応」のヒドい施設だった
酒井 富士子 プロフィール

なかなか、これという施設がない中、退院した母親はリハビリテーションのため、老人保健福祉施設(老健) に転院した。老健とは、退院後普通の暮らしを送れるようにリハビリなどを通じ支援する施設のことで、原則3~6カ月程度は入院できる。初江さんは、1日4時間ほどリハビリテーションを続けることで、少しずつだが、歩けるようにもなってきた。

要介護1、歩行も可能になった時点で、介護のプランを考えてくれるケアマネージャーには、在宅介護も考えてみてはどうかと言われたが、恵子さんは初江さんが一人で暮らせるとは思えず、 施設探しに必死だった。

見つかった施設はサービスが最悪

そんな時、恵子さんが決めた条件にぴったりの「入居金なし、月額30万円」という有料老人ホームに空きが出たと連絡があった。

「入居金なし、月額利用料金30万円と、他の施設と比べて良心的な金額でした。リハビリテーション施設もあったので、ここしかないと決めました」

老健に転院してから5カ月経ったところで、恵子さんは初江さんをその介護付き有料老人ホームに入居させた。

「ところが、入居してみると、やはり『安かろう、悪かろう』という面があったのです」

Photo by iStock
 

ホームは常に人手が足りておらず、「毎日お風呂に入れてください」「散歩に連れていってください」とお願いしても、「やりますやります」と言うばかりで、実際にはやらずじまいなのだ。

介護職員が誰も付き添わず、老人だけで食事をしているのを目撃した時は、恵子さんもさすがに心臓が止まりそうになったという。仮に食べ物を喉に詰まらせた入居者がいたとしても、その状況では助からないだろう。

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