2021年も様々なドラマの名作が生まれた。中でも「漫画の実写化」で秀逸な作品が多かった年といえるのではないだろうか。実写映画で2021年の興行収入第1位に輝いた『東京リベンジャーズ』は、4000万部を超えた和久井健さんの漫画『東京卍リベンジャーズ』の実写版映画。そして2021年ドラマそれぞれのシーズンで視聴率1位に輝いているドラマは『天国と地獄~サイコな二人』『ドラゴン桜2』『TOKYO MER』『ドクターX』で、やはり漫画原作ものも入っている。

そして、映画やドラマ、アニメのレビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」による2021年夏(7月1日~8月31日の間)に放送されたドラマを対象に満足度を調査「2021年夏ドラマ満足度ランキング」3位に輝いたのが、泰三子さんによる『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』が原作のドラマ『ハコヅメ~たたかう! 交番女子~』だった。戸田恵梨香さん、永野芽郁さんはじめ、まるで当て書きかと思うような奇跡的キャストのもと、ユーモア満載、愛満載の原作を、見事にドラマならではの爆笑しながらホロリとできる名作になっていたのだ。その好評を受け、12月28日から31日にかけて一挙再放送が決定(日本テレビ系 28日は11時55分~14時55分)。

そこで、ドラマ放送開始のときに公開した、「ハコヅメらしい」女性警察官のリアルを描いた原作を改めてご紹介。

ハコヅメ~交番女子の逆襲~』14巻の「イージス is not イージー」無料試し読みもお届けする。

漫画/泰三子 文/FRaU編集部

なぜこういうときに限って二日目…

なぜ、人生の大切なときに限って「何か」起きるのだろうか。

例えば、重要なミーティングの日に限って、資料作りに疲れ果てて寝坊してしまったとか、交通渋滞が起きたとか、子どもが熱を出したとか――。

多くの女性にとって、その「何か」のひとつが生理ではないか。

そんな女性たちに熱狂的に「わかる!」と共感の声を集めたのが、戸田恵梨香さんと永野芽郁さんのW主演によりドラマ化(日本テレビ)された泰三子さんの『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』14巻の「イージス is not イージー」である。

主人公の川合麻依は、安定した収入のために片っ端から公務員試験を受け、唯一合格した警察官になった。しかし交番勤務が始まると、そのブラックな仕事に辞意を固める。そんなときに指導役として現れたのが、かつて捜査一課のエースだった藤聖子だった。超美人!と川合が驚くほどの美貌の持ち主だが、中身はゴリラと言われる「超骨太」でできる警察官。その美貌と毒舌のアンバランスがもはや一芸の粋だ。「ハコヅメ」はその藤とペアを組む川合の成長物語であり、リアルな警察物語であり、誰にとっても共感のできるお仕事物語でもあり、様々な事件の裏側にある人々を描いたヒューマン物語でもある。ドラマでは戸田恵梨香さんが藤聖子役を、永野芽郁さんが川合麻依役を演じ、他のキャストもハマりすぎと話題になった。

そんな警察お仕事マンガで、「わかる!」となったのは、真正面からの生理の話がテーマとなっていたからだ。果たして、「超絶リアルな警察お仕事マンガ」で「女性警察官の生理の話」がどのように描かれたのか。

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泥に浸かりながら凶器探し…

泰さんはドラマ化を記念した戸田さん、永野さんとの鼎談でこのように話している。
「私が警察官の頃は今ほど女性警察官が多くなかったので、数少ない女性警察官の仲間と『今日生理二日目なんだけどどうしよう』って嘆いたりしていました。泥に浸かりながら凶器を探さないと行けない山狩りなどがあったときに、生理ショーツが気になるけど、だからってパスしてくれと言うわけにもいかないよな、みたいな葛藤があって」

ちなみに「山狩り」というのは文字通り山の中で探し物をすること。当然「山」は自然の中で、泥水が深いところもありうるし、トイレがすぐそこにあるはずもない。そんな中で生理の二日目、どうなるのか、誰もが胸がざわつくに違いない。

14巻に描かれるエピソードは山狩りではなく、激烈にきつい月に一度の合同機動隊訓練が始まった話である。途中で取り換えることなんてできない。しかも下腹部に痛みもありうるあのときに、めちゃめちゃ重たい盾を持って長時間駆け足する……それだけでちょっと「大丈夫か」と思ってしまう。でも、仕事なのだ(ちなみに、本当に痛かったり、あまりに出血量が多い時は病気の疑いもあるので、放置せずに産婦人科を受診することをおススメする)。

(c)泰三子/講談社『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』14巻より

笑いながらも涙なくして読めない人が多いはず。程度の差こそあれ、「大事な日あるある」「二日目あるある」として、自身の体験と重ねられることだろう。