疲労困憊、お金も厳しい…脳性麻痺児を抱える母親たちの「信じられないほどの苦労と苦悩」

中西 美穂 プロフィール

「健常児であれば小学生になると手が離れてきますが、息子は生活のすべてに介助が必要です。親の精神的・身体的負担が大き過ぎます。兄弟はおらず、いないからこその親亡き後が心配です。このような悩みは障害がなかったらなかったはずなのにとてもつらいです。考えると涙が止まらなくなります。

子どもの障害や通院の事情を話した上で雇ってもらったことがありましたが、働く時間を延ばせないなら辞めてほしい、子どもが体調を崩すと長期化してしまうことなどから辞めてほしいと会社都合退社を2度経験し、障害児を抱え働くことの厳しさ難しさを痛感しています」

 

さらに、夫婦で障害児育児に向き合っていたものの、夫が病気で倒れ、子ども、母親と、W介護に終われる木村智子さん(仮名・30代)のケースも過酷なものだ。木村さんには、脳性麻痺を持つ小学2年生の娘がいる。

「下に小学校1年生、年中の兄弟がおりますが、全介助の娘に手がいっぱいな状態です。現在、特別支援学校、地域の学校、保育園と3箇所の送迎をしています。頼る親はなく、夫婦2人で障害児育児に向き合ってきました。しかし、主人が脳卒中で倒れてしまい、主人の介護もしないといけなくなりました。以前は、どうにか、夫婦で子供の面倒を見ていましたが、全てが、私の肩にのし掛かってきました。

仕事については以前までは主人が土日祝休み、私は病棟勤務の夜勤が月7回程度で、子供の世話を分担しながら仕事をしていました。しかし、主人が脳卒中で倒れたことで、主人もリハビリが必要な身体となり、今後は自分の身辺自立が目標。障害児育児に向き合うことなんてできません。一気に生活が一変してしまいした。夜勤はできなくなり、日勤しかできず収入も大きく減りました。私も疲労でいつ倒れてしまうかわからない状態で、不安の中、必死に毎日を過ごしています」

身体的、肉体的、経済的。それは育児と違い、“小さいとき”だけではない。子どもの成長とともにさらに負担が増し、母親を追い詰める、永遠に続く“介護”なのだ。

関連記事