「競技かるた」を題材にした、講談社BE・LOVEで連載中の大人気漫画『ちはやふる』(作・末次由紀)。アニメ化・映画化ともに大ヒットを遂げています。2008年に連載がスタートし、約14年。物語も完結に向かって動き出し、ますます、見逃せません。

そんなクライマックスに向け、現在、東京・松屋銀座8階イベンスクエアで『ちはやふる展』が開催されています(2022年1月17日まで)。そこで改めて『ちはやふる』の世界が百倍おもしろくなる新しい読み方を、実写版では上白石萌音さんが演じた「大江奏(おおえ かなで)」の視点でお伝えします。大江奏は「百人一首」オタク。百人一首の解釈を知るとスポーツかるたの世界がさらに広がります。新年にかるた大会をするのもいいのでは!

特別企画、第1巻〜3巻までの2週間限定無料公開とともにお楽しみください!

マンガ/末次由紀 文/FRaU編集部

(c)末次由紀「ちはやふる」第1巻より/講談社

百人一首の魅力の語り部、「大江奏」の存在

『ちはやふる』といえば、核となるのは、主人公の綾瀬千早(映画では広瀬すず)、その幼なじみの真島太一(映画では野村周平)、千早と太一に競技かるたの存在を教えた同級生の綿谷新(映画では新田真剣佑)の3人。でも、3人以外にも魅力的な人物がたくさん登場します。

今回クローズアップしたいのは、千早に誘われてかるた部に入部した大江奏。映画では上白石萌音が演じています。奏は、呉服屋の娘で和文化オタ。古典をこよなく愛し、万葉集、百人一首などにも造詣が深い。かるた部に入って、和歌を愛でたいと思っていたら、クイズの早押し以上のスピードで下の句を取る姿に、茫然……!!

しかし、じっくり歌を愛でたい気持ちを維持しながら、奏も競技かるたの世界にハマっていきます。その姿がなんともかわいらしく、愛おしいのです。

はかま姿のほうが奏ちゃん。(c)末次由紀「ちはやふる」第2巻より/講談社
(c)末次由紀「ちはやふる」第2巻より/講談社

そして何よりも、たびたび挟んでくる奏の百人一首解説がなんとも秀逸なのです。歌の意味はもちろん、背景や歌の中に込められた熱い想いを奏ちゃんは語りまくります。奏ちゃんウンチクのおかげで、編集部のスタッフでも久々に百人一首に興味を持ち、いくつか専門書を購入した者も。