世界的事件となったが
11月2日に、中国の著名な女子テニス選手である彭帥(ほうすい)が、中国共産党の最高指導部(政治局常務委員)の1人であった元副総理の張高麗から「性的関係を強要された」とする告白文を、中国版ツイッターの「微博(ウェイボー=Weibo)」に投稿した。

当初、この事件は小さなさざ波に過ぎなかったが、その後、告発文の内容がメディアによって報じられると急激にうねりを強めて大波となり、世界中が事件後に失踪して姿を見せない彭帥の身の安全を注視している。
多くの中国専門家はこの事件には政治的な背景があるとして種々の分析を行っているが、果たしてその見解は正鵠(せいこく)を射たものと言えるのだろうか。
原点に戻って彭帥の告発文を検証してみたい。告発文に記された彭帥と張高麗の関係を時系列でまとめてみると以下の通りである。