2021.12.26
# ペット

芸能人にも大人気「ハイブリッドドッグ」に隠された、「残酷すぎる現実」

飼い主は知っておくべきではないか?
石井 万寿美 プロフィール

そもそもマルチーズとトイプードルは、どちらも活発な犬種です。両者の性格がより強く遺伝すると、このような子が生まれることもあります。巻き毛でかわいいと思ってマルプーを飼い始めたら、想像以上にしつけに苦労したという話も聞こえてきます。特に交配が始まってからまだ歴史が浅い犬種を飼う場合は、事前に注意した方がいいでしょう。

人気の猫の「折れ耳」の秘密

また犬だけでなく、猫についても同様の問題が生じています。日本で絶大な人気を誇っている猫種のスコティッシュフォールドは、人為的に生み出された「ハイブリッドキャット」ではないのですが、1960年代に突然変異がきっかけで誕生した、まだ歴史の短い猫種です。

耳が折れ曲がっているスコティッシュフォールド[Photo by iStock]
 

スコティッシュフォールドといえば、特徴的なのが折れ曲がっている耳。しかし最近では、折れ耳ではないスコティッシュフォールドもたくさん見かけます。YouTubeで人気のスコティッシュフォールドの中にも、耳がピンと立っている子もいます。

実はスコティッシュフォールドの折れ耳は、骨軟骨形成不全症という疾患の症状のひとつで、耳の軟骨が硬くなり前方へと垂れ下がったものです。

程度の差はありますが、骨軟骨形成不全症を抱えている猫は前脚や後ろ脚に骨瘤(りゅう)ができやすく、脚を引きずって歩くようになり、鈍痛に苦しみ続けることもあります。骨瘤がなくても採血などのために保定すると、関節に痛みを抱えているため極端に嫌がるスコティッシュフォールドも多いです。そのため診察の際には、耳の形に注意しつつも猫に応じて痛くない持ち方を心がけています。

この疾患は遺伝的なもので、顕性遺伝します。つまり両親のどちらか一方でも折れ耳であれば遺伝し、治療で治ることはありません。いくら自分が飼っている子は立ち耳だからといっても、スコティッシュフォールドの飼い主は、このような背景があることを知っておくべきだと思います。

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