2021.12.28
# ビジネス

休みも手当もないのは「法律違反」です…休日に“タダ働き”を強いられた30歳会社員の逆襲

木村 政美 プロフィール
振替休日や代休が取得できない理由

従業員が休日出勤したのにもかかわらず、振替休日や代休も取得できないのは、A藤さんの例にもあるように、平素の仕事が忙しいため代わりの休みを捻出することが難しかったり、企業の就業規則で代替え休日の取得期限を定めていた場合、その期限を過ぎると取得不可の扱いをすることがある。

振替休日や代休はいつまでに取得すればよいのか?

振替休日や代休の取得期限の事項は法律の明確な規定がない。そのため、「賃金その他の請求権の時効」(法115条)を当てはめて、時効を2年間としている。

しかし、休日出勤後、代替え休日を取得する時期が遅くなった場合、割増賃金や給与額の計算など実務上煩雑になるケースがあるため、可能な限り休日出勤日から近い日に代替え休日を取得した方がよい。また就業規則に振替休日や代休の取得期限が明記されているケースでは、期限が過ぎても代替え休日が取得できなかった場合、休日出勤手当を支払うなどの対処が必要である。

 
休日出勤手当とは?

休日出勤手当とは、休日に出勤したり業務を行ったりしたときに発生する賃金のことであり、法定休日に出勤した場合(基礎賃金×1.35倍)と法定外休日に出勤した場合(週40時間までは基礎賃金のみ、週40時間を超えた場合はその部分のみ基礎賃金×1.25倍)とでは計算が異なる。

法定休日と法定外休日の休日出勤手当額の違い

例えばA藤さんの場合、

法定休日である日曜出勤は1時間当たり基礎賃金2.500円×1.35倍=3,375円

法定外休日である土曜・祝日出勤は

週40時間までの労働時間に対しては1時間あたり2.500円、
週40時間以上の労働時間に対しては同2.500円×1.25倍=3,125円

になる。休日出勤手当を支給する場合は、休日出勤したことに対して賃金で精算したことになるため、振替休日や代休を与える必要はない。

振替休日や代休、休日出勤手当の支給扱いがない場合

休日出勤したのにもかかわらず、会社が上記のいずれの処遇も行わなかった場合、法違反として罰則の対象になる可能性がある。

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