2021.12.27
# 家計 # 医学部

6年間で「最低でも2000万円」…私大医学部の学費が「こんなにも高い」事情

受験者数と「反比例」する
庄村 敦子 プロフィール

「東京女子医大は2001年と2014年の医療過誤により、2度も厚労省から特定機能病院の承認を取り消されました。特定機能病院の割り増し報酬がなくなったうえ、患者数が激減。私学助成金も減額されて、経営状況が悪化しました。

学費の大幅値上げは経営状態が悪いからだと言えますね。地方と比べて経費が高いこともあって、首都圏の私大医学部の附属病院のなかには経営の危機に瀕しているところが少なくありません」

こう指摘するのは医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師。大学の財務諸表を見ると、経営状態がわかるという。

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受験者数も激減した

以上のような理由で、学費が1200万円も高騰したのだ。当然学費が値上げされれば、志望動向にも影響が出る。河合塾の医学部専門特化校舎・麹町校の神本優校舎長は、医学部受験生の受験校選びについてこう話す。

「6年間の学費が約350万円と安い国公立大学医学部の場合、生徒は学力を基準にして受験校を決めます。しかし私立大学では学力に加え、保護者が払える学費の上限額も加味する必要があります。昨年夏に東京女子医大が1200万円の値上げを公表したため、同大の受験を断念したご家庭もありました」

同大の学費の大幅値上げは、実際に志願者数の激減につながった。2020年の志願者数は1390人だったが、2021年は945人で445人も減った。前年比は68%で、全私大医学部のなかでもっとも志願者数を減らすことになった。

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