2021.12.21
# 中国

岸田首相vs安倍元首相のバトルが激化…今度は「中国」をめぐって対立するワケ

「自由」が奪われるかもしれない…

中ロの艦隊が「素通り」という現実

中国とロシアが10隻の艦隊を組み、10月18日から23日にかけて津軽海峡を東進し、伊豆半島周辺を航行してから大隅半島を経由して東シナ海に抜けていった。いわば日本列島をぐるりと周回したことになる。

岸信夫防衛大臣は10月26日の会見で、「我が国周辺における中ロ両国によるこのような大規模かつ長期間にわたる活動は初めての確認。極めて異例だ」と述べ、「我が国に対する示威活動を意図したもの」との判断を示した。

岸信夫防衛大臣[Photo by gettyimages]
 

もっとも中国艦船が日本列島を周遊したのは、この時が最初ではない。2013年7月には山東省青島に司令部を置く北海艦隊と見られる中国海軍の艦船5隻が宗谷海峡からオホーツク海に抜け、太平洋を南下したことがあった。彼らは広東省湛江に司令部を置く南海艦隊のミサイル駆逐艦2隻と共に、日本海で行われた最初の中ロ合同演習「海の共同作戦2013」に参加していた。

これらはいずれも日本で国政選挙が行われていた最中の出来事だった。前者は第49回衆議院選、後者は第23回参議院選で、いわば日本の政治空白を狙ったものに相違ない。

これに対して岸田文雄首相は11月8日の所信表明で、国家安全保障戦略を見直すことを表明した。現行の国家安全保障戦略は2013年12月17日に実に56年ぶりに安倍政権の下で閣議決定されたもので、台頭する中国の脅威や拉致・ミサイル問題を抱える北朝鮮を意識する一方で、ロシアについては安全保障やエネルギー分野で協力を謳い、北方領土問題を解決して平和条約を結ぶ目標を改めて掲げている。通算27回も日ロ首脳会議を開催した当時の安倍晋三首相の思いがにじみ出るものだった。

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