2021.12.24
# 発達障害

「私を救ってくれた」…「発達障害」43歳女性の人生が「SM」で好転した意外なワケ

すべてにおいて白黒はっきりしているところがいいのかもしれない――。

あいまいなことへの理解が不得手、お世辞、皮肉、嫌みなどが理解できず融通が利かない。ルーティンを崩されることを嫌がり、こだわりが強い。

これらの特性を持つといわれるのが、かつてアスペルガーと呼ばれ、今では自閉症スペクトラムと呼ぶ発達障害、およびそのグレーゾーンの人たちだ。

自閉症スペクトラムの診断を受けたケイコさん(43歳・女性)は、発達障害の特性に由来する「思い出し怒り」などを原因として、家族とは疎遠となり、旦那とも離婚することになってしまった。

【前編】「恋愛はストレス、セックスは苦痛」…“自閉症スペクトラム”43歳女性が感じた「生きづらさ」

[PHOTO]iStock
 

「思い出し怒り」によるパワハラ

離婚後、ケイコさんにすぐに転機が訪れた。たまたまその日、日常とは異なる出来事が職場で続いた。ケイコさんの心の中は「モヤモヤ」を上回る「ピリピリ」した状態だった。たまたま仕事の段取りについて相談にきた部下がいた。打ち合わせ時、その部下のゆっくりと丁寧に話す様子がケイコさんの癇に障る。そして部下による過去、といっても2年くらい前の話だが、仕事上の些細なミスでケイコさんが迷惑を被ったことを思い出した。またもや記憶の彼方から引っ張り出してきたと言ってもいい。

「正直、この時のことはここまでしか覚えていないのです。後はずっとわたしが部下を指導していたというか……」

後で上司らから聞いたところでは、ケイコさんは着席の状態で、部下を約1時間、起立させたまま、ずっと激しい言葉で罵り続けたという。「仕事でミスをするのは親の教育がなっていないからだ」「親は情けなくて泣いてるぞ」「ふざけた顔だ」などなどの暴言である。

オフィス内での話だ。他の社員もその様子を見ていたがケイコさんよりも上席の者が誰もいなかった。同様のことはそれまでにも何度かあったようだ。他の社員たちも腹に据えかねる思いがあったのだろう。その様子は別の部下に動画撮影された。そして、これが人事のセクションに提出された。

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