フランスのシンガーソングライター、ユーグレー・オーフナーの名曲にちなんで名がつけられたセリーヌ・ディオン。彼女の半生を映画化した『ヴォイス・オブ・ラブ』が12月24日に公開される。

出典/セテラ ・インターナショナル 公式YouTube 

小さな町に生まれた普通の女の子がプロデューサーに見いだされ、プロデューサーがすべてを賭けて彼女をスターにする。そして大人になった彼女は、唯一無二の理解者である彼と結婚し、いつまでも幸せに暮らす……。そんなシンデレラストーリーを地で行ったセリーヌ・ディオンだが彼女のハッピーエンディングには悲しい続きがあった。

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監督・脚本・主演を務めたのはフランスを代表するマルチタレントのヴァレリー・ルメルシエ。
2016年にセリーヌのコンサートを観て、すっかり彼女に魅了されたというルメルシエ監督に話を聞いた前編では、26歳年上のプロデューサー・ルネとの出会いと結婚が、彼女を世界の歌姫とする原動力になったことをお伝えした。
後編では、スターになったその後の壮絶な人生をお届けする。

ヴァレリー・ルメルシエ監督 (c)Rectangle Productions/Gaumont/TF1 Films Production/De l'huile/Pcf Aline Le Film Inc./Belga

6度の体外受精と流産を経て……

セリーヌは3人の息子を産んだが、そこに至るまで壮絶な不妊治療があったと言われている。1988年にセリーヌとルネは結婚し、子どもを待ち望んでいたが一向に妊娠しなかったのだ。そんな矢先の1999年、彼女が31歳、ルネが57歳のとき、ルネが喉頭がんに冒される。

化学療法や放射能治療による精子へのダメージを恐れて、2人はルネの精子を凍結するが、そのときにルネの精子の数が少なく運動量も活発でないことを知る。そして、ルネの看病と体外受精のために、セリーヌは歌手活動を休止。2年後の2001年に長男をめでたく出産した。

待望の長男が誕生した後すぐ、セリーヌとルネは家族を増やそうとしたが、2回目の妊娠までの不妊治療はトラウマ的だったという。何度も体外受精をし、しんきゅう治療などありとあらゆる手段を講じたのに妊娠しなかったばかりか、流産も経験する。

2010年、42歳のセリーヌは6度目になる体外受精で双子の男の子をめでたく妊娠した。この辛い経験について彼女はテレビでこう話している。

「人生には一般的にそういうことが起こるもので、テレビや新聞に出ていない人たちも、常にこういうことを経験しているのよ」

一体、彼女のこの強さや謙虚さはどこから来るのだろうーー。

(c)Rectangle Productions/Gaumont/TF1 Films Production/De l'huile/Pcf Aline Le Film Inc./Belga