サシ(脂身)ゼロの赤身輸入牛はパサパサでNG

今度は輸入牛の部位ごとに、選び方をアドバイス。まずはおいしい赤身の選び方とは?

「ヘルシー志向の方やダイエット中の女性が好むのが、ヒレやもも肉などの赤身ですが、輸入牛も国産牛も赤身を選ぶときは、脂身のまったくないものを選んじゃダメです。『輸入牛を料理したら硬くてバサバサで、とても食べられたもんじゃなかった』という失敗は大抵コレです」(橋本さん)

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なるほど、前述した失敗ローストビーフの原因はここにあったのか、と目からウロコだった。赤身にも適度な脂肪が必要だなんて。

「赤身は適度にサシ(脂身)が入っているとおいしく食べられます。脂身ならではの旨味があるし、肉のジューシーさにも影響します」(橋本さん)

こちらはロピアでみつけた赤身肉。これぐらいサシが入っているほうがおいしいと橋本さん。

サーロインやバラ肉、ミスジなどの場合は、赤身がちな輸入牛ならサシが入っているものを選び、国産牛の場合は逆にサシが控えめのものを選ぶのがポイント。

「輸入牛は肉質が硬いので、肉の内部にサシが入っているものを選んで買うとよいです。一方、国産牛は超高級牛でなくても赤身の内部にかなりサシが入っていることが多く、サシが多すぎると、ステーキなどで食べると『くどい』と感じてしまうかも。

基本的に、国産牛肉と輸入牛はまったくの別物だと思って選ぶのが正解です。国産牛はそもそも肉質が非常に柔らかいし、脂身は甘く、薄切りにして煮物やすき焼き、焼き肉なんかで食べるとうまい。前歯でそっと噛むととろける食感っていうのかな。

一方、輸入牛は本来の肉そのものの旨味を奥歯でがしがし噛んで味わうもので、肉の端の脂身はよく焼くと国産牛とはまた違う旨味があるんです。それぞれの魅力をよく理解して、肉選びや調理法を選ばないともったいないです」(橋本さん)

そもそも牛肉を「軟らか~い」とありがたがるのは、日本人独特の感性なのだとか。輸入牛を堪能するときは「軟らかいは正義」ではないなのだ。

売り場にあった希少部位の「ミスジ」のブロックについてもチェックポイントを聞いてみた。

「ミスジは肩甲骨から腕にかけての肉なんですが、背中寄りの部位より、腕につながる細めの部位のほうがうまいです。細くなっている先っぽの切り口の表面に中心から放射線状に細かくサシ(脂肪)が入っていたら大当たり。こういうブロックをコストコなんかで見かけたら、ぜひゲットしてください!」(橋本さん)

ミスジのかたまりは、肉の細い部位にきれいな白色のサシが入っているものを選ぼう。写真/YouTube『肉のプロフェッショナル』より