ALS(筋萎縮性側索硬化症)を検索すると「感覚があるままに体が動かなくなる病気」という説明が多くあります。もう少し詳しい書き方を探すと「筋肉が動かなくなってしまう」という説明がなされています。そして「現在、効果の認定されている治療法がない」と言われていることでも知られています。前回は最近参加しているリモートのALS罹患者交流会や出演したイベントのお話をして、その可能性をお話ししました。今回は、ヘルパーさんとどのように関わってきたのかなどをお話ししていければと思います。

2019年3月、足に異変を感じ、検査入院を経てALSを告知された津久井教生さん。ニャンちゅうをはじめとした多くのキャラクターで人気の声優で、多くの舞台も企画し、舞台を縦横無人に走り回っていました。しかし今は手足が動かなくなり、要介護4に認定。この連載の原稿も割り箸を口にくわえてひと文字ずつ打ち込んでくださっています。
そんな津久井さんが率直につづる連載「ALSと生きる」、今回は「できなくなる」ことが増えていく中で、どのように「他人にしてもらうこと」を受け入れ、増やしていったのか。心の葛藤と共に伝えていただきます。
2020年の「ニャンちゅう」チームの皆さん。左から比嘉久美子さん、津久井さん、鎮西寿々歌さん 写真提供/津久井教生
津久井教生さん連載「ALSと生きる」今までの連載はこちら
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リモートの可能性は確かだと思います

コロナ禍を経て、リモートで交流が広まっていったことをお伝えした前回の連載に対し、「自宅を出るのが大変なALS罹患者にとって今後も発展して欲しいもの」「私も交流会に参加してみたい」という賛同の反応が多数ありました。それから「本来ならば会場でしか見ることのできなかったアーティストの生配信を見ることができて嬉しかったです」という話もいただきました。実は私も、仲間たちや大好きな先輩の舞台やアーティストのライブを自宅で楽しみました。確かに家を出ることが困難となった今の状況としては大変ありがたかったです。

2021年11月23日に開催された「自分をプレゼン」 写真提供/津久井教生

初期の「なんとか伝えたい」とはじめたオンライン配信では、「画像や音声が止まった」「配信場所になかなかアクセスできない」「ボリュームの調整がバラバラ」などの事象が起こっていました。私としてはそのアクシデントすら楽しませてもらいました(笑)。でも当時の主催者やエンジニアの方の苦労は大変なものがあったと思います。ただ、そのおかげで現在も進化中の配信体制があるのだと思います。

しかしながら「やはり会場に、劇場に来てもらって、生の雰囲気を味わって欲しい」という意見もたくさんあります。私も役者として舞台という空間で芝居をする私を観て欲しいと思います。そしてALS罹患者としては外の空気を胸いっぱいに吸ってお出かけをしたいと思っています。うまく両立できる進化を望みますし、何よりもコロナウィルスの沈静化を願います。

しっかりと公共機関の交通手段を使ってお出かけが出来る日が来ることを心待ちにしています。

2019年2月、舞台の中央にいる津久井さん。舞台のようなリアルならではのよさはやはりある 写真提供/津久井教生