そして彼女は丁寧に、だけど気さくに、その日のテーマだけでなく、今日のメイクに使った物、着ている洋服、週末の予定や明日のお弁当の中身……などを話し出す。軽やかにタイアップ商品の紹介を進めながら、コメントを読んでフォロワーの質問にも答えてくれる。

つい最近まで美容家といえば、帰宅したら即メイクを落として、バスタブにゆっくりつかり、早めにベッドに入って眠る前30分はスマホに触れない、というような鉄則を教えてくれるイメージがあったけれど、神崎さんは少し違う。

「美容家さんの中でも、私はいわゆるど真ん中ではないかもしれないです。例えば夏、美容家として発信するなら、紫外線は極力避けましょう、外出する時は帽子をかぶってサングラスもして、長袖を着て日傘もさしましょうと伝えなければいけないですよね。けれど私は、帽子さえかぶらず、息子を公園に連れて行って日の光を浴びている写真もSNSにアップします。

紫外線を極力避けた格好はやろうと思えばできるし、発言することは簡単なんだけど、実際に私はそこまで完璧に過ごしてはいないから。美容だけじゃなくて、ファッションも楽しみたいし、まだ幼い息子の母なので」

美容家だけど、美容ファーストじゃない。

そんな素顔を見せることに不安はないのだろうか。美容家として多くの人に支持される為には、その美しさを徹底的に保ったり進化させなければいけないだろうし、そんな美容法を発信するのが美容家と呼ばれる所以だと想像する。