「小さなご褒美」と「罰」を利用して、子どもに自制心を教えよう。よくできたときには、さらに励ますこと。よく効く小さなご褒美には、ハイタッチする、ほめる、さらに関心を注ぐ、などがある。子どものよい行動を認めたり、「ありがとう」と言うだけでも、かなりの効果がある。子どもは、よい方向に向かっていると親に気づいてもらいたいし、親が認めてくれれば、「よい行動を続けよう」という気になれる。

また、悪い行動には一貫して罰を与えるべきだ。ただしテレビ禁止が効く子もいれば効かない子もいる。わが子が何を大事にしていて、どんな罰が効くのか、検討すること。
自分を律する子は、前向きに考える大人になる
ハイディとジェフはディランとのやり取りを見直し、お仕置きをやめてしつけを心掛けたところ、ディランの行動はがらりと変わった。
「息子に好意的な目を向けることが、何より効果的だった」とジェフは振り返っている。ディランの問題行動の多くは、親の関心を引きたくて生じていたからだ。
子どもと楽しく充実した時間を過ごし、よいところを見つけたらほめた。また、本人が聞いているときは、二人でディランのよいところを話題にした。
そしてディランのモチベーションを保つために、毎日子どもに再出発のチャンスを与えた。学校でよい1日を過ごせたら、テレビを観ても構わない。宿題を済ませたら、パソコンで遊んでもいい、など。