オンライン帰省のため、義実家に帰省?
良子さんが、夫の実家へのオンライン帰省を「やめとけばよかったかな」と後悔するきっかけとなった最初の出来事は2ヶ月前。オンライン帰省のファーストステップとして、「オンラインでやりとりできる」という環境を整える作業に、思いのほか手間がかかったといいます。
「デジタルデバイスに関することが全般的に苦手な義父母は、近くに頼れる人もいない状況。ガラケーからスマホに買い替え、操作を習うためのレッスンに通い、LINEがつながるようになるまでに1ヶ月かかりました。
ところが、どこから聞いたのか『パソコンでやりとりしたほうが便利』という情報を入手したらしく、『息子は仕事で忙しいと思います。良子さんでいいので、至急パソコンを持って来てください』というLINEが届いたんです。私だって仕事と育児で忙しいことがわかっているはずなのに……」
と不満をあらわにする良子さん。
そもそも、帰省を控えるためのオンライン活用だったのに、その環境を整えるために帰省を強いられることにも納得がいかず。良子さんが、夫に訴えたところ、「まあでも、最初は仕方ないんじゃない? 子どもの面倒はオレが見ているから、悪いけど行ってきてよ」と真剣に取り合ってもらえませんでした。

結局、良子さんは週末を使って夫の実家に行き、新規購入したパソコンをつなげ、オンラインでコミュニケーションがとれるよう義父母に繰り返しレクチャーをしたとのこと。
「パソコンは私たちからのプレゼントとして贈り、交通費もこちらからの持ち出し。感染のリスクがゼロではないなか、断りきれずに休日を費やして往復している自分にため息をついてしまいました」
良子さんのおかげもあって、パソコンを通じてやりとりができるようになったのもつかの間、義父母の面倒くささがエスカレートしはじめたのはそこからでした。良子さんを襲った義理の両親からの「オンライン攻撃」については、【後編】『33歳妻がマジギレ…義実家への「オンライン帰省」、結局「夫に一番腹が立つ」ワケ』で詳しく紹介します。