1899年に「Immer Besser(常により良いものを)」をブランドプロミスに掲げ、ドイツで創業したプレミアム家電ブランド『ミーレ』。高品質で長く使用できる製品をお客様に届けるミーレが、「日本のクリスマスをより良いものにしていきたい」という思いから、サステナブルを意識したクリスマス期間限定レストランという特別なイベントを開催。このイベントにFRaUweb編集部が特別に参加させていただきました。
その様子をレポートします。
イベント時期に増える「食品ロス」問題に注目
ミーレが今回のイベントを開催するにあたり、料理を週1回以上する方500名に「食品ロス」に関するアンケート調査を行ったところ、全体の82%が食品ロスに対して「関心がある」と回答。
また、その食品ロスに対して日常的に取り組んでいることとしては「食品を無駄なく使う」という回答が最も多く、次いで「必要なときに必要なだけ買う」という回答となりました。
一方、食品ロスに対して日常的に取り組んでいることはない、と答えた方のうち約4人に1人が「廃棄しなくても良いやり方がわからない」と回答しました。
そこでミーレが今回のイベントで提案したテーマは、「たのしくおいしいサステナブル」。
2021年12月17日(金)〜21日(火)の間、食を通してサステナビリティに取り組む4人のシェフ・料理家とコラボレーションし、それぞれイベントのために考案した、自宅でも取り入れやすい特別メニューを提供しました。
イベントのタイトルに「たのしくおいしいサステナブル」という文言がございます。中には「サステナブル」という言葉に対して、自分とは遠い言葉と感じたり、肩肘をはってしまう方もいらっしゃるかと思います。
今回は、誰もが身近にサステナブルを感じていただけることを願って、ご家庭でも簡単に作れるメニューという点を大切にしました。来場が叶わなかった方にもお楽しみいただけるよう、メニューはミーレの公式Instagramでも公開します。今回のイベントが、サステナブルを身近に感じていただけるきっかけになったら嬉しく思っております」
ーミーレ・ジャパン株式会社マーケティング部コミュニケーション統括マネージャー 石原さん
川手寛康シェフによる、サステナブルな一皿とは?
12月17日(金)のイベントでサステナブル な一皿をふるまったのは、「ミシュランガイド東京2022」において二つ星を獲得するとともに、持続可能なガストロノミーを実践するレストランに対して贈られるグリーンスターにも認証されたレストラン、『フロリレージュ』の川手寛康シェフ。
川手シェフがイベントで提案した、自宅でも取り入れやすい「たのしくおいしい一皿」レシピを特別にご紹介します。
[スムール※]
クスクス 約50g(1人あたり)
熱湯 クスクスと同量(1:1)
バターやオリーブオイル 適量
塩 適量
[ドレッシング]
オリーブオイル (米油も可) オイル3:酢1
酢 (赤白ワインビネガー・穀物酢など) 適量
塩 適量
[具材]
冷蔵庫に余っている野菜 数種類
(キノコ類・パプリカ・アボカドなど)
1.クスクスを用意する
耐熱ボウルにクスクスと沸騰した熱湯と油分を適量入れてすぐによく混ぜる。スチーマーで20分蒸す。蒸しあがったら塩適量で味を整え冷ます。
2.ドレッシングを作る
オリーブオイル・酢・塩を混ぜ合わせる。
3.野菜を用意する
野菜をダイスやスライスみじん切りなどにカット。同じ食材は同じ大きさに揃えると見た目も美しく食べやすい。キノコ類など火を通す野菜はソテーしておく。
4.クスクス、野菜、ドレッシングを合わせて完成
※スムールは日本では「クスクス」という名称で流通している
川手シェフに、この一皿に込めた思いや、レシピを思いついたきっかけなどをお伺いしました。
「今回デモンストレーションで提供させていただいたレシピは、日頃から僕が家庭でも作っているものです。“スムールサラダ”は、フランスのスーパーでよく見かけていたものからアイディアを得ました。フランスでは売れ残った野菜で大量のサラダを作り、量り売りで販売しているのです。まさにスーパーマーケットのサステナブルですよね。今回はそこに、フランスで人気の食材・クスクスを合わせることでボリュームと美味しさをプラスしました。
サラダに加え、もう一皿用意した“万能クロック”(ホットサンド)は、その名の通りどんな食材も有効利用できるのでオススメです。僕は普段、余った食材はクロックかパスタにするのですが、難しいのが肉と魚の両方が余っているとき。パスタはどうしても全ての具材を一緒に混ぜてしまうので、味が合わない肉と魚を一気に使うのは難しい。でもクロックなら1つには肉を挟み、1つには魚を挟み、ということが可能。僕はよくたくあんなどの発酵食品も挟みます。お好みの余り食材で、アレンジして楽しんでいただけたらと思います。
これからの時代、“美味しいサステナブル”は当たり前のものにしていかなければなりません。でも、サステナブルのために料理をする、という義務感では続かないと思います。料理を楽しむ、そこにサステナブルも両立させる、ということが必要。だからこそ余り食材も楽しく、そして美味しくいただけるレシピを広めていけたらと思っています。やはり一番大事なのは、小さな取り組みでもいいので長く続けていくことだと思います」
1978年生まれ。「オオハラ エ シイアイイー」や「ル ブルギニオン」で腕を磨いた後、渡仏し星付き店で修業を積む。帰国後「カンテサンス」のスーシェフを経て、2009年に南青山に「フロリレージュ」を開店、2015年に神宮前に移転オープン。2017年に「アジアのベストレストラン50」に14位で初ランクイン。翌2018年には3位に、2019年は5位にランクイン。2021年に「ワールドベストレストラン50」で39位にランクインした。 2019年8月オープンのハレクラニ沖縄のメインダイニング「シルー」の料理を監修。