2022.01.02

「掃除機」はあくまで最終手段…意外と知らない「喉にモチを詰まらせた時」の正しい対処法

和田 隆昌 プロフィール

「背部叩打法」と「ハイムリック法」

さて目の前で喉に餅を詰まらせて、苦しんでいる人がいたらどうしたら良いだろうか。まずは最初に日本医師会が推奨する基本的な方法を紹介したい。

声も出せずに餅が喉に詰まって苦しんでいるということは、食道ではなく、気道を塞いでしまっているということ。食道の詰まりであればすぐに生死に関わることではなく、飲み物で流し込むことでも解消できる。まずはすぐに、当人が正常に息が出来ているかどうか確認してみよう。

気道に物が詰まっている場合には激しく咳き込み、顔が赤紫色になるようなことであれば事は急を要する。そのまま状況が改善しなければ、まもなく意識を失い死に至ることになる。異物除去の応急処置を行わなければならないが、ためらわずに、すぐ救急車を呼んでおこう。

 

応急処置が功を奏すれば良いが、呼吸が止まり、脳に酸素が送られなくなると数分で心停止が起き、そのまま絶命するか、仮に心拍が戻っても脳に大きなダメージが残ってしまう可能性がある。

その場合はAEDなどで心肺蘇生や心臓マッサージを行う必要があるが、ここではまず異物の除去に関してお伝えしたい。

気道に物を詰まらせた人は、まず喉を両手で抑えるような仕草(チョークサイン)をし始める。

チョークサイン/photo by iStock

まだ意識がある場合は、まずは「咳をして!」と声をかけることだ。咳は気道からの異物排出に非常に効果的。れでも異物が排出されない場合は、まずうつむき加減にさせて肩甲骨の間を思い切り叩く「背部叩打法(はいぶこうだほう」を試してみる。

それでも排出されない場合は、その人の後ろに回り込み、上腹部で両手を組んで上に突き上げることで異物を押し出す「ハイムリック法」を試みる

この「背部叩打法」と「ハイムリック法」を交互に繰り返す。

背部叩打法/photo by iStock
ハイムリック法/photo by iStock
※ハイムリック法は幼児や小さな子供には内蔵損傷の可能性があるので行ってはいけない。
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