櫻井翔の「元塔乗兵インタビュー」に集まった批判、その「平和ボケ」ぶりを考える

本質を見失っていないか

なぜか批判されたインタビュー

12月6日の報道番組「news zero」(日本テレビ)で、キャスター・嵐の櫻井翔が、太平洋戦争の元日本兵にインタビューをした様子が放送された。そこで櫻井がした「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は、当時は?」という質問がネット上で批判を浴びている。

これはかなり残念な反響である。物議を醸したのが、本題である戦時の証言や心境ではなく、インタビュアーの質問の仕方に向かったからだ。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

企画は「真珠湾攻撃から80年 櫻井翔が取材…103歳の元搭乗員」として、空母・蒼龍から97式艦上攻撃機で出撃した吉岡政光さんのインタビューをするというもの。同日、テレビ朝日「報道ステーション」でも同様にインタビューがあり、こちらは大越健介キャスターがインタビューしていた。

100歳を迎えるまでその経験を語ることはなかったという吉岡さんだが、ご本人が「最近、戦争のことを話す人が非常に少なくなった」と複数メディアの取材を受けたというから、その話の内容こそ「伝えたかったこと」になる。

しかし、ネット上では、「アメリカ兵を殺してしまったという感覚は」の質問に、「吉岡さんに無礼」「無神経な質問だ」「アメリカ兵にも聞いてこい」「感謝すべき相手にかける質問か」などの批判が殺到した。批判の多くのニュアンスは、戦争に参加した国の功労者を加害者のように責めるな、というものであるが、櫻井は「責任をとれ」として聞いたわけではなく、あくまでどんな気持だったかを聞いたにすぎない。

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