いまさら聞けない、ウクライナ国境にロシア軍を大集結させる「プーチンの本当の狙い」

ウクライナ侵攻はありうるのか

ロシアが、ウクライナとの国境近くに大軍を集結させている。

米紙ワシントン・ポストによると、ロシア軍は4ヵ所に集結しており、50の戦術部隊が配備され、戦車も運び込まれているという。同紙は、米情報機関の報告書を基に、17万5000人を動員したウクライナ侵攻が来年初めに行われる可能性があるとしている。

事態を重く見たバイデン大統領は12月8日、プーチン大統領とオンライン首脳会談を行った。

なぜ、ロシアは今、ウクライナ国境に大軍を集結させているのだろうか? プーチンの目的は、いったい何なのだろうか?

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プーチン、怒りの根源

今回の一件は、大部分の日本人にとって、「唐突な話」と思えるだろう。しかし、「ロシア軍の集結」は、長く続いてきた問題の結果だ。真相を知りたければ、歴史を振り返る必要がある。

話は、冷戦時代までさかのぼる。

冷戦時代、欧州は東と西で真っ二つに分断されていた。西には、米国を中心とする「反ソ連軍事同盟」である「NATO」がある。東には、ソ連を中心とする「反米軍事同盟」である「ワルシャワ条約機構」があった。西は、米国を中心とする「資本主義陣営」で、東はソ連を中心とする「共産主義陣営」だ。

東と西の境は、ドイツにあった。当時のドイツは、西ドイツと東ドイツに分断されていて、「ベルリンの壁」が西側陣営と東側陣営の境界だった。

 

1980年代になると、共産主義陣営は劣勢になっていく。そして、1985年ソ連書記長に就任したゴルバチョフは、真剣に西側陣営との和解を模索するようになった。また、彼の改革「ペレストロイカ」に刺激された東欧の国々は、民主化、自由化の道を歩み始める。

1989年、東西の境だった「ベルリンの壁」が崩壊。つづいて「東欧民主革命」が起こった。ゴルバチョフは、この流れを黙認した。

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