あなたの老後を左右する、お金のリスクと特徴を知る―預貯金・保険編―

「定年」からでも間に合う老後の資産運用(3)
定年退職を間近に控えると、老後の生活が現実味を帯びてきます。将来を楽観視できる要素を見つけるのが難しくなってきている今、「60歳からをそこそこ働きそこそこ楽しむ」ための資産運用を考えてみませんか? 定年間際の方にこそ読んでほしい『「定年」からでも間に合う老後の資産運用』から使える知識をピックアップ!

リスクを区分けする

投資をはじめるにあたって、どのような商品を選べばいいのでしょうか。まずはそれぞれの商品が持つリスクや特徴を知ることが大切です。

株式や債券などの金融商品は、よくリスクとともに説明されます。リスクという言葉を聞くと、単純に損失が出ることをイメージする方も多いかもしれません。ですが、投資におけるリスクは金融商品の評価額が上がったり、下がったりする「変動幅(ボラティリティ)」のことを意味することも多いです。リスクが低い商品は変動幅が狭いもの、逆にリスクの高い商品は変動幅が広いものを指します。リスクの高い商品ほど、より多い利益が期待できる一方、損失もまた大きくなる可能性があります。リスクの低い商品は利益があまり期待できないものの、損失の度合いも低いと考えられる、という具合です。

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また、そうした変動幅が生まれる要因にもさまざまな種類があり、そうした種類のことを「○○リスク」と表現することもあります。たとえば投資先が国内ではなく海外の場合、為替レートの違いでも評価額は変動します。こうしたリスクは「為替変動リスク」といいます。投資する国の政治や情勢に不安がある場合には「カントリーリスク」、投資先の元本返済遅れや金利支払いの滞りなどから懸念が生まれる「信用リスク」、債券などにおいて金利が上昇し取引価格が下落するなどの「金利リスク」、取引が極端に減ったり殺到したりすることで売りたい時に売れない「流動性リスク」、またそうしたもろもろの要因を受けて購入時と売却時の価格が変わってしまう「価格変動リスク」などがあります。

信用リスクで考えると、財務が健全で安定感のある大手企業の株式であれば、信用リスクが相対的に低く、信用リスクによる評価額の振れ幅は、他の銘柄よりも小さい可能性が考えられます。

 

逆に上場したばかりのベンチャー企業などで、財務的にはまだ不安定さが残る企業の場合、信用リスクが相対的に高く、それが織り込まれた評価額になっているとすれば、将来的に大きな振れ幅で利益が得られる可能性もあります(もちろん同時に、大きな振れ幅で損失が出る可能性もあります)。

このようにリスクのありどころを区分けすることで、自分が購入しようとしている金融商品の性格を理解しやすくなります。

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