2021.12.15
# 日銀 # 東証

どちらも波乱続きだが、「米国株」より「日本株」を海外投資家が“圧倒的に冷ややか”に見てる理由

和島 英樹 プロフィール

「物価上昇圧力は22年半ばまで続く」と明言し、テーパリング(金融緩和の縮小)ペースを速めるとの見方を示したのだ。テーパリングで今年11月から米国債などの資産購入額を月に合計150億ドルずつ減らしている。このペースなら22年6月に終了する想定だが、2~3ヵ月の終了前倒しに言及した。

わずか3ヵ月前の8月末のジャクソンホール・シンポジウムでは、インフレが一時的であることを説明するのに1時間を費やしていたという。一方、10月の個人消費支出物価指数が31年ぶりに5%台と高水準になるなど、前提が崩れたとみられる。

FRBパウエル議長/photo by gettyimages

来年FRB議長の任期が切れるパウエル氏だったが、この直前の11月23日にバイデン大統領がパウエル氏の再任を発表。バイデン大統領はインフレの進行を一つの要因として支持率が低下しているため、市場では「インフレを抑えることを再任の条件としたのではないか」などと密約説まで飛び交う事態となった。

金利の先高を警戒し、これも株式市場の押し下げ要因となっている。特に金利の上昇はPER(株価収益率)の高いハイテク株には逆風との見方が台頭し、GAFA(グーグル=アルファベット、アップル、フェイスブック=現メタ、アマゾン)といった主力株にも売りが波及している。

 

ただ、主要な指数であるS&P500種株価指数は12月10日に、早くも史上最高値を更新してきた。

テーパリングが前倒しされたとしても、緩和的な状況に変わりはないとの冷静な見方が広がってきている。オミクロン型についても感染力は強いものの、これまでのところ重症化リスクが低いなど、株式市場の警戒は解かれつつある。

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